僕と君 ~ 小田和正さんの歌って

2012/09/26


オフコース

去年(2011年)の8月9日(火)に、小田和正さんのコンサートに行ってきた。
(いまごろ書いてどうすんだ、って感じではあるけど)
代々木第一体育館の初日。
小田和正ツアー2011『どーも どーも その日が来るまで』だっけな。

'79年のオフコース田園コロシアムコンサートのチケットが買えずにあきらめたことがあった。
予約のために発売当日の朝から電話をかけまくって、
やっと繋がった5時間後に、「15分で、2日分全部売り切れました」だもんな。
僕の番が来るまで、4時間45分「売り切れました」って何千件も電話対応してたのかい。
それから僕は、「東京はこわいとこ。もう二度とライブのチケットなんか買わない」
って心に決めたんだったっけ。
もちろん、その後、いろいろなアーティストのライブチケットを買ったけど、
その時はガツーンとショックを受けたんだ。

去年、ひょんな弾みでチケットを買えることになったんだけど、
32年越しの「夢」が叶った日だった。
もう、オフコースではないんだけどさ。

いやー、よかったなー。
マジで感動で体が震えた。
1曲、2曲、3曲と進むうちに、泣きそうになってしまった。
自分が生きてるうちに、あのエンゼルボイスを生で聞けるなんて!
音響やライティング、演奏のクォリティも超バツグンだったね。


『東京ラブストーリー』の主題歌や明治生命のコマソン、
近年では『それでも生きていく』の主題歌なんかの露出で、
60歳をかるく越えているにもかかわらず、
まだまだすごい人気だよね、小田さん。
しかも、世代を超えた女性ファンが大多数。

・・・で、周りの女の子などは、
「素敵なラブソング。ちょっと屈折してて、わかるなあ、胸がキュンとする」
なんて言っちゃうんだよな。

そんな時、僕は頭の中で(違うんだよなあ)と思いつつも、
「だよね、いいよな」なんて言ってしまう。
「あのね、その曲はいわゆるラブソングじゃないんだよ」なんて言って、
ほわほわ男女空間の空気を汚したくないもんね。

歌って、聴く人によって捉え方が変わる、ってのがたくさんあるよね。
いわゆる「ダルマソング」。
解釈の違いであっちにもこっちにも意味が転ぶ。
イーグルスの『Desperado』なんかもそうで、
時代遅れのロック魂を語っていたり、ベトナム反戦歌に聴こえたり、
リンダ・ロンシュタットが歌えばラブソングと思えたり。

清志郎のにもあるよね、歌詞中の「ベイビー」が女の子のことをさすラブソングに聞こえるけど、
実は本当に自分の赤ちゃんに向けて作った曲。

だから、小田さんの愛に関する曲も、聴く人によってラブソングでいいのだけど。
歌ってそういうものだと。

でも、オフコースのかなりのファンだったらわかると思うけど、
'70年代末からの小田さんの書くラブソングのほとんどが
いわゆるラブソングではない
んだよな。

もちろん、いわゆるラブソングもあるし、身の回りのことを切り取ったものもある。
バンドや自身の未来や過去のことを書いたものなんかは相当な量だと思う。

でも、「僕」が「君」を愛したり、別れたり、思い出して悲しんだりする曲たちは、
恋愛のことを書いた歌じゃないんだな、これが。
ラブソングに聴こえるようにできてる歌
小田さんは、少女のように空想で恋愛物語をホイホイ書くような人間ではないのだ。

小田さんのラブソングの中の「僕」はもちろん男だけど、でも「君」は女ではなく、
実は男、なんだと思う。そう、ほとんどのラブソングにおいてだよ。

ええーっ、あの「君」に対する愛ややさしさって、男へのものだったのかあ、と気づくと
「それって、ホモなのか?」なんて思ってしまうくらいたくさんあるんだよな、「君」への歌。
それくらい、小田さんは心を痛めているんだと思う。

じゃ誰なんだよ、その「君」というのは、ってことになるけど、
書かないことにしよっと。
知ってる人は知ってるし、知らない人には「オフコースデビューの頃からずーと、
直近の小田さんのソロアルバムまで通して聴いてごらん」って、意地悪することにした。
それで、「君」や小田さんの印税収入がちょっとでも増えたなら、めでたいじゃん。
ちなみに、僕はホモじゃないす。

ところで、今回のツアータイトルに、「その日が来るまで」ってあるけど、
“その日”ってなんだろう、ってファンは口にしてる。
音楽関係者は、「小田さんが引退する日のことだろう。もうすぐ辞めそうな感じだよね。
今回のツアーが単独ライブでは、最後になるんじゃないかな」と言う。

他の意見もある。
「小田さんは、ツアーが東北大震災直後に展開することになってしまったことを心苦しく思っている。
ツアーをやめようか、というところまでいった。だから、“その日”とは、東北復興の日のこと」。

でも、ツアーのスケジュールが発表されたのは震災の3か月前の2010年12月21日だし、
ツアーのコンセプトや演奏曲の選定なんかはその前後に決めることだろうし、
現にコンサートの内容も震災と関係あるようには見えなかったから、
“その日=東北復興の日”説は違うんじゃないかと思うなー。

僕はやっぱり、「その日」は小田さんの言う「君」と関係あるんだと思うけどなー。


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