真夏の夜に、冷えすぎない涼をどうぞ 3/3


◆クリーピー 偽りの隣人(Creepy)

001クリーピーポスター.png

2016 日本
上映時間:130分
監督:黒沢清
脚本:黒沢清、池田千尋
原作:前川裕『クリーピー』
製作総指揮:大角正
エグゼクティブプロデューサー:黒田康太
プロデューサー:深澤宏、住田節子、赤城聡、石田聡子
撮影:芦澤明子
照明:永田英則
編集:高橋幸一
美術:安宅紀史
装飾:山本直輝
録音:島津未来介
音効:柴崎憲治
音楽:羽深由理
音楽プロデューサー:高石真美
スクリプター:柳沼由加里
助監督:海野敦
ラインプロデューサー:山田彰久
プロダクションマネージャー:小松次郎
製作会社:「クリーピー」製作委員会(松竹、木下グループ、
     アスミック・エース、光文社、朝日新聞社、KDDI)
制作会社:松竹撮影所
配給:松竹、アスミック・エース
出演:西島秀俊、竹内結子、川口春奈、東出昌大、香川照之、
   藤野涼子、戸田昌宏、馬場徹、最所美咲、笹野高史 ほか
受賞:第90回キネマ旬報ベスト・テン(2017年)
   ・日本映画ベスト・テン第8位
   第71回毎日映画コンクール
   ・男優助演賞、監督賞、撮影賞、美術賞、録音賞 ノミネート
   第66回ベルリン国際映画祭 正式出品作品
   第40回香港国際映画祭 クロージング上映作品


クリーピーって、どういう意味?

不意を襲われて、心臓がドキッとするようなことは、ほとんどないなあ。
不穏な予兆のせいで、恐怖が忍び寄るというのもないかあ。
予測のつかない展開で、次々と謎が明かされていくおもしろさ
というのもないなあ。
最初からバレバレだもんな。
凍り付くような結末、ということもないわさ。

じゃ、何がコワいんだよ、ってことになるけど、
それはずばり、香川くんの演技だよなー。
これは、コワい!

タイトルの “クリーピー” というのは、Google 翻訳で調べると
creepy = 不気味 っていう意味だな。
うんうん、香川くん、超不気味!

香川くんが好きとか、香川くんって演技すごいよね、
って思っている方なら、必見だなー。

なんせ、この映画を観た「ニューヨーク・タイムス」のマノーラ・ダーギスという記者(?)が
今年の1月に香川照之を「第89回アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされるべき5人」
の1人に選出した
というくらいなんだから。
https://www.nytimes.com/interactive/2017/01/06/movies/critics-oscar-nominees.html?_r=0

情性欠如した性格異常」っていうの?
常に飄々としていて、恐ろしいことをつらーっとやっちゃうんだよな。
ニコニコしていても、異常さ、不気味さが常に彼のまわりに漂っている、って感じ。
そりゃもう、すごい!



元刑事、いま大学で犯罪心理を教える教授をやっている高倉は、
夫婦で新居に引っ越してきた。

お隣の西野さんへあいさつに行ったら、
なんだかいやーな感じの男が出てきた。
こちらの言うことにいちいち否定的だし、ハナシが噛み合わない。
怒っているのか、好意的なのか、態度もコロコロ変わる。

002香川と澪.png


その男が一人で住んでいるのか、と思っていたら、娘もいたのだ。
ある日、その娘が高倉家へ飛び込んできた。
「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」

そう、香川くんは西野という名前ではなかったのだ。
ご近所の老人夫婦に聞けば、西野宅は10年くらい前に引っ越してきたんだけど、
しばらく前から、奥さんの姿を見なくなったとのこと。

娘の苗字は紛れもなく、西野だ。
じゃ、そのコの父母はどこへ行ったの?
さらには、高野の妻はどこに行ったんだ?!

003竹内と香川.png



高倉は、犯罪心理学者として、警視庁刑事の後輩と
8年前の「日野市一家3人失踪事件」の捜査を続けていた。

ある家の家族4人のうちの3人が失踪したままの事件だけど、
残された娘のあいまいな証言から、
高倉は、その家の隣の水田という男がその3人の失踪に関わる
犯人ではないかと睨んでいた。
「家族3人が失踪する前日に、水田がウチを眺めていた」と
残された娘が証言しているのだ。
しかし、いまはその水田家の住人も行方不明だから埒が明かない。

ところがある日、その水田家の中から、
失踪したと思われていた3人と水田家の夫妻2人が、
遺体で発見された
のだ。

え? じゃ、水田を名乗っていた男はいったい誰?
どこへ行ったの?

高倉はある時、この事件の被害者の家と水田家の配置が
いまの自分の家と西野家の配置がそっくり
なことに気づく。

被害者宅(3名不明、娘1名生き残り) = 高倉宅(高倉夫妻)
水田宅(被害者3名の遺体+水田家2名の遺体+行方不明のニセ水田1名)
 = 西野宅(行方不明の西野夫妻+西野娘+ニセ西野1名)

・・・高倉夫妻は、遺体になるということか。
行方不明のニセ水田とニセ西野は、同一人物なのか?




原作は前川裕氏の第15回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
Wikiを読むと、ホントはかなり複雑なストーリーみたい。

映画は、だいぶんシンプルに端折ってあって、
しかも、リアリティと言う意味では、納得のいかないところが
いくつかあるんだけど、まあいいか、って感じ。

だって、ちょっとくらいの不具合なら、
香川くんの演技が全部ふっとばしてくれるしぃ。

★個人的クオリティ度 6.0点
★個人的好きだなあ度 9.0点






♪ On The Road Again (Alternate Take) / Canned Heat





♪ 潮の香り / オフコース





♪ ドライブ / ケツメイシ




コメント

ミステリーと言うより

こんばんは。

これは去年劇場で見てきました(今思えば「貞子vs伽椰子」とハシゴという無茶な二本立てでしたが・・・(__*))

ツッコミどころは山のようにありましたけど、白日夢風のホラー映画と思えば悪くなかったかなとも思っています。

ただ、さすがに香川の家の中がショッカーのアジトみたいだったのには笑いましたね(^_^;)

2017/08/03 (Thu) 18:58 | しろくろshow #- | URL | 編集
Re: ミステリーと言うより

しろくろshowさん、コメントありがとうございます。

> こんばんは。
>
> これは去年劇場で見てきました(今思えば「貞子vs伽椰子」とハシゴという無茶な二本立てでしたが・・・(__*))
>
> ツッコミどころは山のようにありましたけど、白日夢風のホラー映画と思えば悪くなかったかなとも思っています。

↑そうですね、刑事ものなのでサスペンスな骨組みですが、
これは明らかに「サイコ・ホラー」ですよね。
そうそう、ツッコミどころがいっぱいあって、
自分もラリラリになったつもり(白日夢)で観なきゃすぐに覚めちゃいますよね。
貞子とかこういう映画も観られるんですね。

> ただ、さすがに香川の家の中がショッカーのアジトみたいだったのには笑いましたね(^_^;)

↑はいはい、そもそもフツーの家にあんなのあります?
元々の家の持ち主の西野本物さんも、ものすげー悪い人だったのかよー、
って思っちゃいました。(笑)

2017/08/03 (Thu) 19:25 | つかりこ #- | URL | 編集

こんばんは。

そもそも香川照之という俳優が、ただそこにいるだけで不気味(笑)なので、
善人を演じても実は・・・なんて思っちゃうので(^_^;)

ショッカーのアジト?なんですか?
そうか三本の中ではこれが一番夏向きのように思えてきました。
怖さと笑いは紙一重!か?
日本の夏には日本の恐怖!かな・・・(^_^;)

2017/08/03 (Thu) 21:43 | バニーマン #- | URL | 編集

西島秀俊、香川照之、ですか・・・
これは期待します(^_-)-☆

2017/08/03 (Thu) 23:35 | 銭右衛門 #- | URL | 編集
Re: バニーマンさん、コメントありがとうございます。

> こんばんは。
>
> そもそも香川照之という俳優が、ただそこにいるだけで不気味(笑)なので、
> 善人を演じても実は・・・なんて思っちゃうので(^_^;)

↑あーー、そんなん言っちゃってー、ゆーっちゃーろ、ゆーっちゃーろー。
重松清さん原作の『流星ワゴン』のテレビドラマでは、
やはり頑固でイヤな親父ででしたが、いい人の役でしたねー。
そういえば、あれも西島秀俊さんとの共演でした。

> ショッカーのアジト?なんですか?
> そうか三本の中ではこれが一番夏向きのように思えてきました。

↑がははー、これはしろくろshowさん、うまいこと言いましたねー。
これは、この映画のいくつもあるツッコミどころの一つです。(笑)
そうそう、たしかにグレーな感じの窓のない、重そうな扉の付いた地下室でした。
フツーの家に地下室があるのも珍しいのに、
マジで悪いことやってそうな部屋でした。
ちなみにこの家は被害者の本物の西野さんちであって、
悪い奴の香川くんの家じゃないんですよ。

> 怖さと笑いは紙一重!か?
> 日本の夏には日本の恐怖!かな・・・(^_^;)

↑そうですねー。(笑)
少なくともこの映画の関係者は、いろんなツッコミどころを観て
冷や汗を垂らして涼しくなったかもですね。

日本のグロ系ミステリー/サイコホラーで涼しくなれる人なら、
『ミュージアム』がおすすめです。

2017/08/06 (Sun) 15:49 | つかりこ #- | URL | 編集
Re: 銭右衛門さん、はじめまして

いつもありがとうございます。

> 西島秀俊、香川照之、ですか・・・
> これは期待します(^_-)-☆

↑ 他にも書きましたが、テレビドラマの『流星ワゴン』でも
この二人は共演していましたねー。

竹内結子、藤野涼子、笹野高史などなど、
魅力的な俳優がいい味出していましたよ。
まあ、ツッコミどころあっちこっちですが・・・(汗)。
それでもなかなか冷や冷やさせられて、僕は好きですわー。

2017/08/06 (Sun) 15:56 | つかりこ #- | URL | 編集
まいどです

何となく門外漢感っぽさ満開で、恐縮なんですけど
取りあえず「ストロベリーナイト」の大ファンでもありますので、
TV&映画版の珠玉のコンビ復活は、ありがたやありがたや…
って感じで、期待感が膨らみます。

で….何故か「キャンドヒート」….渋すぎます。

これは「On The Road Again」ですけど、彼奴等の最大ヒットは
(たぶん)「Let's Work Together」つまりは「Let's Stick Together」の
完全な替え歌なんですが、さらに「Let's Stay Together」ってのもあります….。
で、Let's Stick Togetherの意味は「一緒にがんばりましょう!」って事らしく。
そうなると、Stick〜もWork〜もStay〜まで、場合によっては全部同じ意味って言う….
あれあれ、何を言いたいか分からなくなってきたのでこの辺で。

2017/08/11 (Fri) 19:19 | pipco1980 #- | URL | 編集
Re: まいどです

pipco1980さん、コメントありがとうございます。

> 何となく門外漢感っぽさ満開で、恐縮なんですけど
> 取りあえず「ストロベリーナイト」の大ファンでもありますので、
> TV&映画版の珠玉のコンビ復活は、ありがたやありがたや…
> って感じで、期待感が膨らみます。

↑あ、そういえば「ストロベリーナイト」の上司と部下の役でしたね。
この映画では、西島君はやはり無口系で闘志を内に秘めた感じの役ですが、
竹内結子ちゃんは気の強い上司ではなくて、とても素敵な感じの奥さんの役ですよ。
僕が思うには、彼女の健気さ、いたいけさがこの映画の重要なマターとなっています。

> で….何故か「キャンドヒート」….渋すぎます。

↑僕もなんでキャンド・ヒートをアップしたのか全然わかりません。(笑)

> これは「On The Road Again」ですけど、彼奴等の最大ヒットは
> (たぶん)「Let's Work Together」つまりは「Let's Stick Together」の
> 完全な替え歌なんですが、さらに「Let's Stay Together」ってのもあります….。
> で、Let's Stick Togetherの意味は「一緒にがんばりましょう!」って事らしく。
> そうなると、Stick〜もWork〜もStay〜まで、場合によっては全部同じ意味って言う….
> あれあれ、何を言いたいか分からなくなってきたのでこの辺で。

↑そうですね、僕はこの「On The Road Again」と「Let's Work Together」くらいしか
知らないんです、実は。
バンドのバイオグラフィとかも何にも知らないでアップしちゃいました。(汗)
ただ、この曲はバリバリの南部系のブルースロックなのに、
ボーカルがおもしろくてずっと耳に残っていました。

「Let's Stick Together」という曲は、ブライアン・フェリーのやつが
オリジナルなんですか?
これまた、ロックンロールというかブギーというかな曲なのに、
まんまブライアン・フェリーしていますねー。
こういうのをロキシー・ミュージックというのでしょうか?
いいですね、こういうの。

YouTubeで「Let's Stay Together」を検索したら、
アル・グリーンのやつが出てきました。
恥ずかしながら知らない曲ですが、
2009年アップで再生回数が1億回を越えています。
これから少し涼しくなってきた夜にでもまったり聞きたい
メローないい曲ですねー。

ご教示、ありがとうございました!

2017/08/14 (Mon) 07:07 | つかりこ #- | URL | 編集

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