すべての地方出身者へ ~ 『ブルックリン』


どこ出身だっけ?
沖縄?宮城?熊本?福岡?五島?高知?・・・

どこかの地方から出てきて、いまは都会に住んでいる人、
または、どこかの地方から出てきて、どこかの地方で住んでいる人。
そういう人はきっと、一度くらいは考えたことがあるんじゃないかなあ、
「故郷に留まって生きていた場合と、いまの暮らしと
どっちが幸せだったんだろう?」
って。

僕は、北海道から出てきて、東京の多摩地区に住んで
いまは所沢に住んでいるんだけど、
想像してみると、んー、友達付き合いや、親や親類との関係や、
仕事のことや、恋人との出会い、生活環境、などなど・・・
まあ、どっちもどっちかなあ、って感じ。

でも、未知の可能性のでかさ、ということで言えば
こっちに出てきたいまのほうが、見られる夢の数は多いかな。


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時代は1950年代
アイルランドのさびれた街で生まれ育ったエイリッシュは、
自分の可能性を試しに、アメリカへ一人で移住するんだな。
仕事と恋と自分探し。

まだまだ女性の就職もままならない時代で、
まじめで思慮深いエイリッシュの才能をみた
キャリアウーマンの姉のすすめでそうすることにしたのだ。


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それで、エイリッシュは、母と姉を故郷に残して、
アイルランド人が多く住むブルックリンで新しい生活を始めることに。
アパートは、たぶんアイルランド人が営む若い女子ばかりが住む
下宿のようなところ。
敬虔なカトリック教徒で小言ばかりを言うおかみさんを囲んで
みんなでご飯を食べて、バス・トイレも共同の生活。
ほら、日本の昔の学生や独身者の下宿とおんなじだよね。


003寮で.jpg


おとなしめで訛りもあるエイリッシュは、
始めはなかなか仕事や人付き合いもうまくできなかったけど、
もともとまじめで思慮深いので、ニューヨークの街で少しずつ成功を
手に入れていくんだな、仕事も恋も。


004カフェで.jpg

005コニーアイランドで.jpg

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そんなある時、家庭の事情でアイルランドに一時帰国することに。
いくつかの事情が重なって、予定より長く故郷にいることになるうちに、
故郷に帰って生きていくのも悪くないと思い始める・・・。


007海岸で.jpg

008観劇.jpg


新天地のアメリカか、あったかい故郷アイルランドか、
エイリッシュは、選択を迫られることになる。
物語は、どっちがいいと言わずに締めくくっているように僕には見える。
そう、そういう問いかけで終わる物語なんだろうな。



ところで、1950年代のアイルランドって、
どんなんだったんだろう?

アメリカって移民の国だから、そりゃ、アイルランドやスコットランドや
イタリアなんかからの移民がたくさんいるよねぇ。
でも、それがアメリゴ・ヴェスプッチ以後入植が盛んになった16世紀や
17世紀のことならわかるけど、20世紀の第二次世界大戦後に、
アイルランドから移住って、どういうことだって思ったわけ。

アイルランドって、17世紀頃からイングランドに侵略・支配されていたんだよな。
1801年には、グレートブリテン王国に併合された。
それで、日本の江戸時代の小作農よろしく、食物の耕作や羊の酪農をやらされて
年貢を納めさせられるような生活を送っていたんだな。

当然、アイルランド人の生活は貧しかったんだけど、
1800年代半ばにイングランドによる「囲い込み」などの圧政や飢饉が相次いだりして
いよいよアイルランド人はイギリスの一部であることに憤りを感じるようになった。
で、この頃からアイルランドから新天地アメリカへの移住が盛んになったんだね。
1840年から1911年の間に、人口が半分に減ってしまうほどだったそうだ。

その後、1919年~1921年にアイルランド独立戦争。
1922年に北部アイルランドをイギリス領として残したまま
アイルランド自由国(イギリス自治領)として独立。
これが、内戦勃発のもととなって、のちにIRAなんかを産む原因になったんだね。

そして、1949年にとうとうイギリス連邦から離脱
(北アイルランドはイングランドのまま)
アイルランドには、そんなイングランドの植民地支配に対する深い恨みがあるんだな。



この映画の時代設定は、このアイルランドの完全独立の後のハナシなのだ。
イギリスから独立して政情は安定したけど、やっぱり経済状況はよくない、
エイリッシュのような頭のいい女性だって、なかなかいい職がない、
「そうだ、アメリカ独立以前からたくさんの同胞のいるアメリカへ行こう」
というわけだ。

その後アイルランドは、1990年代に入って「奇跡の経済成長」を遂げたんだよ。
EUの統合やアメリカを中心とする外国からの投資で、工業の発展が進んで、
今では一人あたりのGDPの大きさでEUの中でもトップレベルなんだそうだ。

それでも、リーマン・ショック以降は成長は減速。
いまもなお、貧困率や失業率は高いというのが現状だそうだ。
うん、いいのか悪いのかわからない、という状況。

かたや、アメリカに移住したアイルランド人の生活といえば、
風変りなカトリックの風習やケルト訛りやイギリスで被征服民として
差別されていたことなどから、入植当時から差別にさらされてきたんだな。

それでも、ひたむきに働いて少しずつ地位も向上していって、
ジョン・F・ケネディやロナルド・レーガンみたいなアイルランド系の
偉人を生んだりもしてきたんだね。

'50年代あたりまでは、アメリカの景気は絶好調で、
アイルランド移民もたくさんの恩恵を受けたはずだよね。

でも、アメリカもベトナム戦争以降少しずつ景気が下降していって、
とどめは金融恐慌。
いまでは、トランプ政権のようなゴリ押しの保護主義
しなければならないほどの状態になってしまったよね。
こちらもまた、いいのか悪いのかわからない状態というわけだ。



この映画は、一人のいたいけな女性がアメリカの新しく夢のある暮らしと
故郷のやさしさ、居心地のよさの間を行き惑う物語なんだけど、
当のアイルランド人にとっては、上に書いたような政治に翻弄されてきた
先祖や自分たちのことが心をよぎる物語なんだと思う


自身の努力で夢も希望もつかめるけど、いまは暗雲が立ち込めるアメリカと、
豊かになりつつあり、親しい人がたくさんいるけど
いまだに不自由な因習やイギリスへの憎しみを抱えるアイルランドと、
どっちがいいんだろうか、
自分たちの居場所は?アイデンティティは?
って問いかけが含まれているんだろうなってこと。

まあ、なんだかんだ言って大昔から移住を受け入れてくれて、
'90年代には産業の発展に投資を通じて貢献してくれたアメリカへの
親愛の気持ちを込めた映画なのかもしれないなー。

'91年にアラン・パーカーが監督した映画に『ザ・コミットメンツ』
というのがあるんだよ。
時は、U2、エンヤ、ポーグス、ヴァン・モリソン、ウォーター・ボーイズ、
クラナド、チーフタンズ、ホットハウス・フラワーズなんかが人気を博していた
アイルランド。

素人の若者たちがバンドを結成するハナシなんだけど、
その中のセリフで、
「どんなバンドをやるって?そりゃ、ソウルに決まってる。
なぜなら、俺たちゃヨーロッパの黒人だからさ」

というのがあったなあ。

あれから、25年以上経ってアイルランドもすこーし変わったんだろうね。

バニーマンさんが記事で書かれているけど
(http://oukei1963.blog90.fc2.com/blog-entry-594.html)、
『シング・ストリート 未来へのうた』なんかは、
そういう観点で観るとどんななんだろうなー。



まあ、そんな小難しいことなんか考えなくても、僕は好きだなー、この映画。
田舎から出てきて、夢と刺激にあふれた都会と
親類や気の置けない友達がいて、あったかさと安住のある故郷と
いまだに心が行ったり来たりする自分と重なるものがあるもの。

自分のホントの居場所は、どこにあるんだろうか。

この春、故郷を出て新しい生活が始まる人や
かつて都会か故郷か選んだことのある人には
ちょっとくらいは響く作品だと思うよ。

それと、シアーシャ・ローナンちゃんのファンなら
当然観るべきでしょう。
だって、22才の美人で実力派の彼女の魅力が満載だもの!
まるで、彼女のプロモーションムービーみたいな作品なんだから。
(いまは、ちょっと太めだけどねー)





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●ブルックリン(Brooklyn)
2015年 カナダ、アイルランド、イギリス、アメリカ
上映時間:112分
監督:ジョン・クローリー
原作:コルム・トビーン『Brooklyn』
脚本:ニック・ホーンビィ
製作会社:BFI、BBCフィルムズ、HanWay Films、TSG Entertainment、Wildgaze Films
プロデューサー:アマンダ・ポージー、フィノーラ・ドワイヤー、Thorsten Schumacher、
        Beth Pattinson
撮影:イヴ・ベランジェ
編集:ジェイク・ロバーツ
音楽:マイケル・ブルック
美術:フランソワ・セギュアン
衣装:オディール・ディックス=ミロー
配給:フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
出演:シアーシャ・ローナン、エモリー・コーエン、ドーナル・グリーソン、
   ジム・ブロードベント、ジュリー・ウォルターズ ほか
受賞:英国アカデミー賞 ・英国作品賞
   英国インディペンデント映画賞 ・女優賞/シアーシャ・ローナン
   カナダ映画賞 ・撮影賞/イヴ・ベランジェ ・作曲賞/マイケル・ブルック
   ダラス・フォートワース映画批評家協会賞 ・Top 10 Films
   デンバー映画祭 ・観客賞
   デトロイト映画批評家協会賞 ・女優賞/シアーシャ・ローナン
   ダブリン映画批評家協会賞 ・アイルランド作品賞
   イブニングスタンダード映画賞 ・作品賞
   ゴールデングローブ賞 ・ドラマ映画女優賞ノミネート/シアーシャ・ローナン
   ゴールデン・トレーラー・アワード ・外国ロマンス作品賞/"Two Worlds"
   ハンプトンズ国際映画祭 ・新人賞/エモリー・コーエン
   ロンドン映画批評家協会賞 ・イギリス/アイルランド女優賞/シアーシャ・ローナン
   ミルヴァレー映画祭 ・観客賞
   ニューヨーク映画批評家協会賞 ・女優賞/シアーシャ・ローナン
   ニューヨーク映画批評家オンライン賞 ・Top 10 Films
   パームスプリングス国際映画祭 ・International Star Award/シアーシャ・ローナン
   ケベック映画賞 ・美術賞/フランソワ・セギュアン ・撮影賞/イヴ・ベランジェ
   サンディエゴ映画批評家協会賞 ・プロダクションデザイン賞/フランソワ・セギュアン
   サンフランシスコ映画批評家協会賞 ・女優賞/シアーシャ・ローナン ・脚色賞/ニック・ホーンビィ
   サンタバーバラ国際映画祭 ・演技賞/シアーシャ・ローナン
   サテライト賞 ・映画女優賞/シアーシャ・ローナン
   バンクーバー国際映画祭 ・観客賞
   バージニア映画祭 ・観客賞
   ワシントンD.C.映画批評家協会賞 ・女優賞/シアーシャ・ローナン
   第88回アカデミー賞 ・作品賞・脚色賞・主演女優賞 ノミネート







♪ Brooklyn (Owes the Charmer Under Me) / Steely Dan




Comment

こんばんは。

拙ブログをご紹介いただきありがとうございます。

“ブルックリン”のことは、名前は知っていましたが、内容はそういう作品だったんですね、
という状態です・・・(^_^;)

アイルランドの少し前の経済発展については、エッ!?あの国が???というかんじで
ビックリしたものでしたが、映画で思い出すのは、カトリックにまつわるいろいろですね。
“あなたを抱きしめる日まで”とか“マグダレンの祈り”とかにおけるカトリック教ならではの
問題にはいろいろと宗教にについて考えさせられます。

音楽に関しては、上記の通り、有名人がいっぱいいますし、アメリカにおける白人音楽は、
アイルランド移民なくして成り立たないようなものですから(ということらしいです・・・)。

シアーシャ・ローナンは個人的には趣味じゃないけど(笑)、
この作品観たくなりました。

そうそう、住んでいるところということでは、いままでのほとんどを多治見から出ていません。
ほんの少し、名古屋と倉敷に住んでいました。
岐阜県とはいっても多治見は名古屋のベッドタウンでもあるので、名古屋には特別感はないな。
倉敷はいいところでしたね。住んでみたいな~また。
Re: バニーマンさん、コメントありがとうございます。
> こんばんは。
>
> 拙ブログをご紹介いただきありがとうございます。
>
> “ブルックリン”のことは、名前は知っていましたが、内容はそういう作品だったんですね、
> という状態です・・・(^_^;)

↑あ、すみません、一部とは言えストーリーをばらしてしまって。
でも、この作品はスートリーものではないと思われますので、
だいじょうぶかと、勝手に思っています。
ホントすんません。

> アイルランドの少し前の経済発展については、エッ!?あの国が???というかんじで
> ビックリしたものでしたが、映画で思い出すのは、カトリックにまつわるいろいろですね。
> “あなたを抱きしめる日まで”とか“マグダレンの祈り”とかにおけるカトリック教ならではの
> 問題にはいろいろと宗教にについて考えさせられます。

↑アイルランドとスコットランドは、カトリックとプロテスタントの
対立が激しいエリアですよね。
サッカーのチームにも、カトリック系やプロテスタント系というのがあって、
ちょくちょくサポーターどうしで争いになったりするようですね。
映画では、詳しくは語られていませんが、そういう地元ならではの因習のようなものが
主人公の故郷に対するネガティブ要素としてあるのだと微妙にうかがわせられます。

昨今のアイルランドの経済成長は、EUのおかげで助かった国の例のひとつなんでしょうね。

> 音楽に関しては、上記の通り、有名人がいっぱいいますし、アメリカにおける白人音楽は、
> アイルランド移民なくして成り立たないようなものですから(ということらしいです・・・)。

↑アメリカにはアイルランド系の人が1000万人以上いるらしいですよ。
それから、首都のダブリンは世界一ストリートミュージシャンの多い国とも
言われているようです。
音楽での成功は、長年、“イギリスの畑” として、食物やウイスキーを
細々と作るしか生きる術がなかったアイルランド人にとっては、
大きな夢を叶えるための数少ない方法の一つだったんでしょうね。
ご紹介いただいた『シング・ストリート 未来へのうた』や
『ザ・コミットメンツ』は、ただの若者の夢と青春の物語では
済まされない含みがあるんでしょうね、アイルランドでは。

> シアーシャ・ローナンは個人的には趣味じゃないけど(笑)、
> この作品観たくなりました。

↑シアーシャちゃんは、『ハンナ』の頃から比べると少し太めに成長して
いることが見てとれます。(汗)
まだ22才なので、これからかますます楽しみですわー。
演技はバツグンにうまく、世界的にみても注目株と思われます。
『グランド・ブダペスト・ホテル』にも、ちょい役で出てましたよ。

> そうそう、住んでいるところということでは、いままでのほとんどを多治見から出ていません。
> ほんの少し、名古屋と倉敷に住んでいました。
> 岐阜県とはいっても多治見は名古屋のベッドタウンでもあるので、名古屋には特別感はないな。
> 倉敷はいいところでしたね。住んでみたいな~また。

↑ならば、過去に住んだところに、あのまま居たらどうなっていただろう?
なんて妄想はいかがでしょう?(汗)

アイルランド人は、この映画の時代設定の'50年代は、
「独立したけど、結局ここには何もない、
自分が生まれたところは元々イギリスの植民地であって、
自分の国ではない」と判断してたくさんの人がアメリカへ
移住したんでしょうね。
でも、'90年代の経済成長を経て(&アメリカの経済衰退を見て)、
ある種の迷いがあるのかもしれません。
この映画から、そういったことを読み取るのは日本人には難しいと思います。
でも、アメリカ北東部やカナダなど、アイリッシュ移民の多いエリアの
映画賞で称賛されているところをみると、アイルランド人の胸を打つもの
があるんだろうなと想像されます。
映画は、一人の素敵な女性の夢や希望や恋心で描かれています。

記事、がっちり読んでいただいて、ありがとうございました!
  • 2017/03/21 16:58
  • つかりこ
  • URL
今日の午前中
「ネットで皆さんのブログを訪問し終わったら、映画『ブルックリン』を観ようっと。」
と思って「ゆらゆら草」にお邪魔したら、なんと、つかりこさんが記事にしていらっしゃる!ま~奇遇だわ、嬉しいわ、と思いながら、先入観持たずに観た方がいい気がして、読まないで観てみました~☆

で、さっき観終わっての感想は、、、
「なんて自分勝手で嫌な女!大嫌い!」
でした。。。
アメリカかアイルランドか、迷うのはわかります。でも、人の気持ちをふみにじるような不誠実な行動はいけません。男性二人&お母さんがかわいそうです。結婚がバレたら、手紙もろくに書いてあげていなかった夫のもとに大至急帰るって?だいたい、最初に結婚していることを言うべきです。言わないってどういうことでしょうか?

つかりこさんが詳しく解説してくださったアイルランドの歴史を読んでも、気持ちは変わりませんでした!いくら顔がきれいでも許せません!←オバサンが美貌に嫉妬して言っているんじゃありません!笑

あ、でも、当時のファッションやインテリア、食器などなど、とても素敵で楽しめました。
デパートで何か筒みたいのをレバーみたいのにセットしていたのは何なんでしょう??((+_+))
  • 2017/03/21 17:54
  • きたあかり
  • URL
Re: きたあかりさん、コメントありがとうございます。
> 今日の午前中
> 「ネットで皆さんのブログを訪問し終わったら、映画『ブルックリン』を観ようっと。」
> と思って「ゆらゆら草」にお邪魔したら、なんと、つかりこさんが記事にしていらっしゃる!ま~奇遇だわ、嬉しいわ、と思いながら、先入観持たずに観た方がいい気がして、読まないで観てみました~☆

↑おおーっ、奇遇ですねー!
ご訪問ありがとうございます。

> で、さっき観終わっての感想は、、、
> 「なんて自分勝手で嫌な女!大嫌い!」
> でした。。。

↑ふふふ、他の人の感想でも、そういう人がけっこういますよね。
この作品、日本語の吹き替えがなかったでしょ?
たぶん、配給会社やDVDの販売会社は、そんなふうな「納得いかない」的な感想や
「なんだちっともおもしろくねぇーぞ」という人が続出するだろうと見越して
あまり力を入れなかったんだと思います。
やはり、日本人には理解が難しいかと。

> アメリカかアイルランドか、迷うのはわかります。でも、人の気持ちをふみにじるような不誠実な行動はいけません。男性二人&お母さんがかわいそうです。結婚がバレたら、手紙もろくに書いてあげていなかった夫のもとに大至急帰るって?だいたい、最初に結婚していることを言うべきです。言わないってどういうことでしょうか?

↑おっしゃる通りですよね。
あっちにもこっちにもボーイフレンドができたり、
すぐに用を済ませて帰らなかったり、終始優柔不断ですよね。
とくに、帰省する前に電話をするとか、帰省した時点で一番に伝えるとかで
結婚したことを伝えるべきですよね。
まあ、帰省の直前に結婚したので、帰ったら言おうと思っていたんだけど、
ことの流れで言いそびれた、という演出なんでしょうけど、
ひょっとすると、その辺がこの映画のキモが含まれているのかもしれませんね。

エイリッシュはすべてのアイルランド人の象徴だと仮定したら、
彼女はアメリカでの結婚も、すべてのアイルランド人が心から望んだ新しい未来への
「手段」だったのかもしれません。
下宿のおばちゃんも他の女の子たちも、「早くいい男を見つけて結婚して、永住権をつかむべー」
みたいな雰囲気だったですよね?
そんなずるい手段をとってでも、アイルランド人にとってアメリカでの安住が
「大きな希望」だったと捉えるべきでは?
「自分勝手」というより、「悲しい」行動と捉えては?
この映画の主人公が日本人だったら、ただのろくでなしですが・・・。

> つかりこさんが詳しく解説してくださったアイルランドの歴史を読んでも、気持ちは変わりませんでした!いくら顔がきれいでも許せません!←オバサンが美貌に嫉妬して言っているんじゃありません!笑

↑まあ、演出のツメが甘いんでしょうね。
もっと決定的に、エイリッシュの行動が、アメリカでも帰省した故郷でも
「やむをえなかった」と観客に思わせなければいけなかったのでは?
と僕も思います。

> あ、でも、当時のファッションやインテリア、食器などなど、とても素敵で楽しめました。
> デパートで何か筒みたいのをレバーみたいのにセットしていたのは何なんでしょう??((+_+))

↑そうそう!素敵ですよね。
服装も素敵でした。
(ド派手なワンピとか変わった水着も出てきましたが・笑)

あ、あの「筒」は注文表とか領収書なんかを中に入れて担当部署へ送ったりしてるんですよ。
別の部屋とか別の階とかにある担当部署まで水道管みたいなのが繋がっていて、
空気圧で筒を送るんですよ。
いまだったら、内線電話で連絡したり、書類だったらPOSシステムとか
電子書類をネットワークで送れますけどね。
他の映画作品でも、たまーに出てきたりしてます。
僕も、1950年代にまだこんな古いやり方をしてたのか?って
ちょっと驚きました。
でも、それくらいの時代考証はするでしょうから、
その当時でもまだ使っていたんでしょうね。
  • 2017/03/21 19:06
  • つかりこ
  • URL
ふ〜ん、ふふふ。
あかりちゃんのコメント読んだらますます観てみたくなったぞ。
アタシも近いうちに観てみますね。
Re: さとちんさん、コメントありがとうございます。
> ふ〜ん、ふふふ。
> あかりちゃんのコメント読んだらますます観てみたくなったぞ。
> アタシも近いうちに観てみますね。

↑ぜひぜひ!
遠くに故郷のあるさとちんさんのご感想は、
ぜひ聞いてみたいです。
  • 2017/03/21 20:23
  • つかりこ
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管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • 2017/03/23 09:28
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • 2017/03/23 20:05
観ました〜!
とても良い映画でした。
あかりちゃんと違って私はエイリシュ肯定派だな〜。
つかりこさんの記事をリンクさせていただきましたので
よろしくお願いします☆
Re: さとちんさん、コメントありがとうございます。
> 観ました〜!
> とても良い映画でした。
> あかりちゃんと違って私はエイリシュ肯定派だな〜。
> つかりこさんの記事をリンクさせていただきましたので
> よろしくお願いします☆

↑おー、イキましたかあ。ありがとうございます。
でしょ、でしょ?
さとちんさんが、どんな想いでこっち方面へ来られたかはわかっておりませんが、
卒業後にこっちで就職されたとしたら、きっとこの映画から得る感情が
あるのではないかって、想像していたんです。
北海道から出てきた僕と、故郷に対する考えや、新生活の土地に対する想い、
またちょっとした望郷の念なんかが似ているのではないかと・・・。

決定的な答えを出さずに、
故郷のいいところとダメなところと、
新天地のいいところと悪いところと、
過去の自分の気持ちといまの気持ちと・・・、
そんなことを考えさせる映画なのだと思います。
特に、現在のアイルランド人には、さまざまな考えが頭の中をよぎるのでは?

幸せがあるのは、故郷か?新天地か?
結局は、どちらにいたとしても、
自身の心が答えを出すのではないかと、僕は思っています。
(↑カッコつけ過ぎ?)
  • 2017/03/30 19:57
  • つかりこ
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