スーパーの天ぷらもスーパーな味に ~ 蕎麦屋の天ぷら2

何事もやってみないと気が済まないHくん。
今回も、漫画『そばもん』で得た知識、“蕎麦屋の天ぷらの作り方” を実行。
うまそうな完成写真とコメントを送ってくれたよ。

Hくん天ぷら蕎麦01

H「しつこいですが、そばもんに倣い、天ぷら蕎麦。
今回はスーパーの惣菜コーナーのえびてんといかてん。
安い天ぷらがぐっとうまくなりました。
蕎麦は冷凍してあった田舎。
一人前ずつ小分けして冷凍すれば結構持ちます。」



忙しいのに、ルポを送ってくれてありがとう!
麺の手打ちはもちろん、甘汁まで自分で作ってるなんてすごいね。
うらやましい!
今度、教えてねー。

蕎麦屋のおかずというか種物といえば、天ぷらだよね。
蕎麦そのものにこだわるあまり、天ぷらもつまみも何もない蕎麦屋ってあるけど、
お店の儲けにとっても、お客の愉しみにとっても残念なことかもね。

僕も『そばもん』を読むまでは、天ぷらは衣を最小限にしてカリッと揚がったものが
ベストだと思ってたんだ。
いかに、高級な天ぷら屋のようなサックリ、さっぱり揚がった天ぷらを出すか、
もその蕎麦屋の質の重要なポイントのひとつだと。

それは、いわゆる “おか天”、つまり蕎麦と別盛りの天ぷらならそうに違いないのだけど、
あったかい蕎麦の種や濃い目の甘汁に天ぷらだけを入れたもの(天汁とか天南とか天ぬきとか)では、
いかに上手に揚がっていてもだめなんだ、という目からウロコの知恵。

汁に浸ける天ぷらは、カラッと揚がっていてもちょっと経てば衣が溶け出すよね。
だから、天ぷら屋のように“軽く”揚げては衣がみんな汁の中にレロレロに落ちてしまう。
しかも、揚げたてを汁に入れれば、カラッと揚がっていたとしても油が汁に染み出す。
これが、味も見た目もよくない天ぷら蕎麦ができあがる原因なんだと。

そばもん01

そばもん02

明治時代からある、あったかい汁に浸ける天ぷら蕎麦の天ぷらは・・・

① まず、衣を多めに付けて揚げる。
揚げてる途中にも、さらに衣を付け足す。
汁に浸かっても、衣がとれないようにだな。

② それから、和紙などの紙の上に置いて油をぬきながら、冷ましておく。
これは僕は、ホントは、冷ましておいたのではなく、置いといたら冷めた、のだと思う。
つまり、「作り置き」だよな。
蕎麦は、昔の日本の人気ファストフーズのひとつだったんだから、
注文が入ってから天ぷらを揚げたりなんかしないはず。
かまぼこも、薄焼き玉子も、海苔も、キノコや山菜、ねぎも・・・・
蕎麦屋の具材は、みんな作り置きか既製品の温かくないものと決まってる。

でも、この冷ましておくことで衣が締り、
あったかい汁に入れても溶けない衣になるのだそうだ。

③ その天ぷらを今度は、濃いめの甘汁を入れた行平鍋などに入れて少し煮る
・・・という手間をかけて、蕎麦の器に載せてできあがり。

この時に、冷めた厚めの衣だけではうまくもない天ぷらに、出しと醤油の旨味をなじませて、
種の温度も上げて、さらに油っ気も抜くというマジックがかけられるというわけだ。
かつ丼もこの原理で、蕎麦屋で発明されたんだぜ。

そういえば、昔食べた天ぷら蕎麦の海老天って、
衣が厚くてふんわりしてて、味がよく浸みてたなあ、と思い出すねー。
そんな天ぷら蕎麦、老舗と呼ばれる蕎麦屋に行ったら食わせてくれるかなぁ。

よし、今度Hくんと老舗名店のどれかに行って確かめてみっか。

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