ゾーッ話。 ~ ホントにあったコワイ話


夏、といえばやっぱし、ゾーッとする話でございます。
一服の涼をば、どうぞッ。



いつもこの季節になると、あのことを思い出す。
けだるい東京の真夏の夜の出来事。
後にも先にも、あんな恐ろしい経験をしたのはこの一度だけだ。


その夜は、親しい友達と東京都内で呑んでいた。
渋谷の東急本店から、代々木上原のほうへ少し入った住宅地にある、
うまいと評判の焼き鳥屋。
いまの言い方をすれば、“ウラ渋谷” とか “隠れ家” とでも言うのだろう。
うまいのに、静かで混まない、一軒家タイプの店だ。

備長炭で丁寧に焼かれたブランド鶏をツマミに、あちこちの地酒を呑んだ。
小一時間も経って、少し酔っぱらった僕はトイレに立った。


トイレの扉には、
「トイレは一つしかございません。ノックをお願いします」
と書かれていた。
一軒家を改造してやっているせいだろう。

コンコン、と軽く2度ノックして扉を開けた。
目の前に、少し古びた “和モダン” な作りの手洗い台が現れた。
薄暗い鏡のまわりには、不思議な模様の花瓶やら、
呪術を想像させるような置物やら、前衛舞踏のビラなんかで飾られている。
便器はそこにはなくて、その右横にもう一つ扉のついた小部屋
をしつらえてあるタイプだ。


ふと見ると、鍵がついているのに、その扉が大きく開いているではないか。
僕は小用だったのだが、トイレは一つしかないのだから、
そこに入るしかない。

扉の中に入ろうとして、僕はとんでもないものを目撃してしまった。
そこには、白いブラウスを着て、黒いスカートをまくりあげて、
パンツを膝まで下げた女性の

白いお尻!

があったのだ。

そう、そこは和式の便所で、よくある床より30センチくらい高く
なっているタイプのやつだ。
それが、頭が向こうでお尻がこちら側なるようにキンカクシがついているもんだから、
モロに

桃のスジまでも

が見える状態でこちらに向けられている!

第1の「ゾッ」は、その1秒後に襲って来たのだ。
見た瞬間は、「お、ケツだ」っと思っただけなのだが、
その1秒後には、

キャーッ、痴漢!

何すんのぉーーー!!


などと、悲鳴をあげられる!と思ったのだ。
鍵をかけずに、扉を開けっ放しにしてケツを出していたのはあっちのせいなのに、
いったん痴漢扱いされたら、無実を証明するにはとても面倒なことになるに違いない。

しかし、彼女は叫ぶようなことはしなかった。
それどころか、少しお尻を上げたりするではないか。

第2の「ゾッ」は、その2秒後に襲って来た。
なんと、さらに見やすくなった桃のスジの下に、
自分ので見慣れた、だが見たくもない

ぞうさん

がいたのだ!

そして、第3の「ゾッ」は、さらにその2秒後に襲って来た。
“彼女” は、そのままのカッコで、セミロングの髪を揺らしながら
ゆっくりとこちらに振り向いたのだ。

首をヒネリきる。
僕と目が合う。
“彼女” は、何か言いたげな顔をしながら、

ニヤリと微笑み

を浮かべたのだ。


がまんしてたおしっこを漏らしそうになったのは、言うまでもない。



001和式便器.jpg
扉にお尻を向けてするのって、無防備すぎるよねぇ





がはは、ほら、ゾーッとしたでしょ?
ちょっとは、涼しくなっていただけたでしょうか?



↓ シモネタ大バーゲン!「ウソみたいなホントの話」過去ログ ※テキストリンクです

● 上石神井駅のトイレ
● 謎の境界線
● ボディコンの性質 ①
● ボディコンの性質 ②
● きゃっち話。
● 大腸内視鏡検査でわかったこと







♪ 呪い / 山崎ハコ





♪ Hero / 安室奈美恵 -short ver.-



※卓球の愛ちゃんと吉田沙保里さんには、泣かされました。
 世界2位とか3位になったのに、もう泣かないで。


最近観た映画 ジャブ評


◆リザとキツネと恋する死者たち( Liza, a rokatunder)


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2014 ハンガリー
●監督/ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ
●脚本/ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ、バーリント・ヘゲドゥーシュ
●出演/モーニカ・バルシャイ、デビッド・サクライ、
    サボルチ・ベデ・ファゼカシュ ほか


おぽんちなジャポネスク
こういうの何ていうんだっけ?
ほら、よくあるじゃん?
映画の劇中で、変な日本語の看板があったり、
日本人の服装やインテリアが妙に時代がかっていたり、
音楽なら、中国と勘違いしてるんじゃないかっちゅうメロディだったり・・・

いまは昔と違って、世界の映画界にも日本人がたくさんいて
いくらでもリアルな日本を確かめることができるに違いないのに、
ああ勘違いというか、フェイクというか、ニッポンを茶化してるっていうか、
わざと “トンデモニッポン” をぶち込む演出。
そういうやり方って、ちゃんと定義づけられた、
なんやらっていう言葉があるんだよね。
(忘れた。知ってる人がいたら、教えてくんさい)

そう、この映画は全篇そういうおぽんちジャポネスクにあふれた
コメディなんだよね。

二枚目具合が恥ずかしい、日本では見かけない日本人みたいな俳優の幽霊(トミー谷)。
彼がマイクを片手に歌って踊りまくる、ちょっとイタイ感じの昭和歌謡(でもいい感じ)。
主役のリザもトミー谷もたくさーーん話す、たどたどしい(かわいらしい)日本語のセリフ。
わざとらしい日本の恋愛小説。
そして、九尾の狐伝説・・・

日本大好きな監督の、日本へのラブコールともいえそうな作品だね。
これが、ハンガリー映画だというから驚き!

時は1970年代。
場所はブダペストの日本大使(領事?)の未亡人の家。

リザは、たぶんだいぶん前から、
ここでお手伝いさん(看護師?)として働いてきたんだね。
寝たきりなのに、昔ながらの厳格な日本人そのままの奥さまの言われるままに、
ずっと閉じ込められるようにして暮らしてきたようすだ。

そんなリザの楽しみといえば、日本の恋愛小説を読むこと。
少し婚期を過ぎたくらいのリザの、恋にあこがれる毎日。
友達といえば、派手なジャケットを着て、変な歌謡曲を歌いながら踊る
変な日本人の幽霊・トミー谷だけ。

ある日、厳格な奥さまの許しが出て、リザはニセモノのマクドナルドみたいな
ハンバーガーショップにあこがれのバーガーを食べに出かける。
もちろん、恋愛小説よろしく恋の予感にウキウキしながら。

それで、ちょっとイナたい感じの男ではあるけれど、
そいつと恋らしきことになるのだ。
観てるほうは「何もあんな男と・・・」と思うのだけど、
なんせリザは恋愛などしたこともないんだから、
「これが恋なのね?」って感じ。

ところがだ、せっかくの少ないチャンスでつかんだこの恋のお相手を
あのトミー谷が、ほがらかに殺してしまうんだよ。
そして、その後に出会う男たちも次々と。

さすれば、トミー谷はリザにしか見えない幽霊(死神?)だから、
リザが殺人犯と疑われるのは当然。
奥さまが亡くなってしまった後に残された本「九尾の狐伝説」
リザの身辺から発見されたことも相まって、
リザは重大な殺人犯として警察に監視されることになるんだな。
(でも、トミー谷はあくまでほがらか)

ちなみに、「九尾の狐伝説」は、狐が絶世の美女に化けて帝を誘惑して、
国家転覆をしようとするハナシ。

リザの監視には、ある刑事が担当になるんだけど、
彼女を見張るうちに、彼は彼女のことを好きになっていく・・・

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ちょっと変な歌あり、踊りあり、恋あり、サスペンスあり、
ファンタジーありで、ああ、おもしろかったあ!・・・

・・・でもいいんだけど、そんなわけがないよね、特にヨーロッパの映画は。
僕の少ない経験で言って恐縮だけど、必ず辛辣なメッセージが込められているはず。
さらに特に、こういうコメディは曲者なのだ。

で、調べてみるとやはり、
この映画のミソは、時代設定が1970年代のハンガリーということだったんだね。

ハンガリーは聞くところによると、社会主義だった頃は外国との交流や情報交換、
スパイ行為、反体制言動・活動などにはものすごく厳しくて、
ちょっとしたことで逮捕されたり死刑にされたりするような国だったらしいんだね。
どうりで、最近撮られたこの映画でさえオブラートが分厚いと思った。

リザは、そんな体制下で閉じ込められるようにして生活してきたハンガリー庶民の
象徴として描かれているんだね、この映画では、たぶん。
ちょっとくらいの浮かれた恋すらもびくびく怯えて、
自由主義社会の文化にあこがれるだけで警察に追われたり、
おとぎ話なのに国家転覆みたいな記述のある本を持っているだけで監視されたり、
いつも死神につけまわされるような生活。
そんなハンガリーの過去を、おもしろおかしく揶揄しながら
現在の自由に明るく賛歌を贈った
映画なんだな、これは。

なるほど、世界三大ファンタスティック映画祭のうちの、
第35回ポルト国際映画祭でグランプリ、
第33回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で審査員&観客賞を受賞するわけだ。

まあ、そんなしちめんどくさいこと考えなくても、
と~~~ってもファンタスティックでキュートな映画ですぜー。

★個人的クオリティ度 9.5点
★個人的好きだなあ度 9.5点





◆マイ・ブルーベリー・ナイツ(My Blueberry Nights)


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2007 香港・フランス・中国
●監督/ウォン・カーウァイ
●脚本/ローレンス・ブロック、ウォン・カーウァイ
●出演/ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、
    レイチェル・ワイズ、デヴィッド・ストラザーン ほか


ある日、バーで

「このブルーベリー・パイは、いつも売れ残るんだよ、しかも、丸ごと」
「まずいの?」
「いいや」
「じゃあ、なぜひと切れも売れないの?」
「理由なんてないのさ、ただ売れ残るだけさ」
「あら、物事には必ず理由があるのよ」
「・・・・」
「なんだ、おいしいじゃない」


街の喧騒から少し離れたカウンターバーで、一人で静かに飲む。
友達みんなとわいわいやりたい気分じゃないのだ。

恋人との別れに決定打を打ったことを頭の片隅に置いたまま、
酔っているとも、酔っていないともいえない体。

同じ止まり木にとまった他の客や、パートのバーテンダーと
話したいとも、話したくないともいえない時間。

そんな空間で、ごく自然に会話が始まって、
それがホントに大切な言葉のやりとりで、
そのおかげで、自分の恋や人生が新しいベクトルで動き出す・・・

そんなバーに通いたいと思ったことってない?

「僕らはみんな、その日たまたま売れ残ったブルーベリー・パイなのさ。
すごくおいしいブルーベリー・パイが売れ残ることがあるのと同じように、
恋も仕事も、うまく行かない理由なんてない。
たまたまうまくいかないだけ。
だから時には、たまたま「うまい」と言って食べる人もいるのさ」

・・・そんな言葉をいつか聞けるんじゃないか、って夢見てさ。

002マイブルーベリーカウンター.jpg

主演はなんと、あのノラ・ジョーンズ。
と、ハゲてないジュード・ロウ。
ナタリー・ポートマンが、異色の役。
そして、レイチェル・ワイズ、デヴィッド・ストラザーン。
監督は、『恋する惑星』や『ブエノスアイレス』のウォン・カーウァイ。

映像も音楽も、おしゃれで、クールで、せつなくて、甘い、
都会の片隅の恋のハナシ。

★個人的クオリティ度 8.5点
★個人的好きだなあ度 9.0点





◆悪党に粛清を(The Salvation)


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2014 デンマーク・イギリス・南アフリカ
●監督/クリスチャン・レヴリング
●脚本/クリスチャン・レヴリング、アナス・トマス・イェンセン
●出演/マッツ・ミケルセン、エヴァ・グリーン、ジェフリー・ディーン・モーガン ほか


北欧製のザ・西部劇
デンマーク映画なんだな。
しかし、これはアメリカの西部劇以上に西部劇してるぜー!
いまはもう、アメリカでも観ることのできない、典型的なウェスタンだよ。
しかも、現代の技術をもって作られた、ハイクォリティな西部劇。
外国の監督が撮ったからこそ、「これぞ、西部劇」というのができたんだろうね。
いいなー、これは。

時は1860年代かな。
デンマーク人のジョンは、アメリカへ移民する。
もろに、1890年頃に "フロンティア" が消滅するまで続いた、「西部開拓時代」だね。
そりゃそうだよな、西部劇なんだから。

その7年後に、ジョンはデンマークから美しい妻と息子を呼び寄せるんだ。
子供が赤ん坊だったせいと、生活の下地ができるまで、
“単身赴任” してたんだな、きっと。

ジョンは、通りすがりの暴漢たちともめたことから、
近くの町を牛耳る極悪なデスペラード集団と対立することになる・・・

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傍若無人なボス。
こきたなくて、残虐な子分たち。
言いなりのシェリフ、葬儀屋。
泣き寝入りの町の住民。
影のドン的な悪女。
ジョンの復讐が始まる・・・

ね、典型的だろ?
でも、古くささは全然感じられなかったなあ。
憎しみと、ピリピリと緊張感あふれるガンファイト!
ウェットさが微塵もない、ピシッと節制の利いたストーリー展開!
僕は、特に西部劇ファンというわけではないんだけど、
実に、おもしろかった!

主役は『007 カジノ・ロワイヤル』や『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』、
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』にも出てる、
デンマークの俳優マッツ・ミケルセン。

主演女優は『007 カジノ・ロワイヤル』、『300<スリーハンドレッド>〜帝国の進撃〜』、
『シン・シティ 復讐の女神』の、大好きなエヴァ・グリーン。

あのマンチェスター・ユナイテッドのフォワードをやってたエリック・カントナや
『未来世紀ブラジル』のジョナサン・プライスもちょい役で登場。
個人的には、それだけでも楽しくてしょうがなかったよ。

おすすめです。

★個人的クオリティ度 9.0点
★個人的好きだなあ度 9.0点





◆帰ってきたMr.ダマー バカMAX!


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2014 アメリカ
●監督/ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
●脚本/ショーン・アンダース、ジョン・モリス、ピーター・ファレリー、
    ボビー・ファレリー、ベネット・イェーリン、マイク・チェローネ
●出演/ジム・キャリー、ジェフ・ダニエルズ、キャスリーン・ターナー ほか


これが、ジム・キャリーだ!
ジム・キャリーと言えば、『マスク』?『マジェスティック』?
『エターナル・サンシャイン』?『トゥルーマン・ショー』?
『マン・オン・ザ・ムーン』?・・・
いやいや、彼はたたきあげのべったべたなコメディアンなんだから、
これが真骨頂でしょ。

この作品は、22年前に大化けヒットした
『ジム・キャリーはMr.ダマー』の第2作なんだよ。
ジム・キャリーの出世作とも言える作品の20年ぶりの次作というわけ。
それだけでも、オッペケペーなハナシだよね。

しょうもないので、ストーリーは省くけど、
演技はすごいのひと言!
表情も身のこなしも、これぞアメリカのコメディアン!って感じ。
あまりにキマリ過ぎてて、クドイくらいだなー。(笑)
あまりにもベタなアメリカン・ジョークで、
アメリカ人も「ちぇっ、おやじギャグのかたまりじゃんか」って
トホホがるんじゃないかと思うくらいだな。

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それもそのはず、この映画の監督ったら、ファレリー兄弟って言うんだけど、
『ムービー43』の1話を撮った兄弟だったんだな。
まあ、『メリーに首ったけ』もこの監督だけどさ。

で、共演というかダブル主演というかが、ジェフ・ダニエルズ!
僕はこの俳優、好きなんだよー。
『カイロの紫のバラ』でしょ、『ラジオ・デイズ』、『スピード』、
『カラー・オブ・ハート』、『イカとクジラ』、『LOOPER/ルーパー』、
『オデッセイ』ときたもんだ。

でも、中でも一番好きなのは『サムシング・ワイルド』!
(http://yurayuragusa.blog.fc2.com/blog-entry-52.html)
あれはいいなあ、彼が主演だし。
トレンディドラマみたいな、ソフトなラブコメディなんだけど、なんか好き。

あ、脱線しちゃったけど・・・そうそう、ジェフ・ダニエルズって
最近は渋い顔して偉い人や悪い人を演ったりしてるけど、
元々は天然ボケ系のコメディアンなんだよね。
その真骨頂がこの作品では観られるというワケ。

そういう2人が掛け合いでコントを連発するもんだから、
イヤでも、いや、イヤなのに笑わされるわー。
ホント、バカ。

★個人的クオリティ度 8.5点
★個人的好きだなあ度 8.0点