ひと夏の体験

・・・っと言っても、けっきょく食い物のことかよ。ある暑い日の午後、こんなのを見つけたよ。珍しくて安いものに、すぐに飛びついてしまう僕は、やっぱり買ってしまった。塩味はあまり感じないなあ。スポドリに、うすーくスイカの味と香りをつけた感じ。まずくはないねー。今年は、熱中症防止ということで、水や、お茶や、スポドリがずいぶん売れたんだろうねー。いつものやつに飽きたら、こういうのもたまにはいいかも。ヘリオス...

あの頃の会いたくない自分 ~ 『フランシス・ハ』

たとえば、キミは27才の女子。ちょっとした夢を持って都会へ出てきたんだよ。夢をかなえたい。大都市なら、やりたいことの就職先なんてなんぼでもあるし、つなぎのアルバイトだって見つけられるって思ったんだったよね。でも、やりたいことをやれる会社に入ったはいいけど、もう何年も使いっぱしりばかりで、夢のまわりをうろうろしているだけ。それどころか、最近の上司のキミを見る目は、腐ったみかんでも見るかのようだよね。考...

ふかいことをおもしろく ~ 『吉里吉里人』

●『吉里吉里人』井上ひさし(いのうえ・ひさし)1981年 新潮社※イラスト:安野光雅 初版の発刊は、1981年かあ。思い出すなあ、あの頃。友達に、なまらおもしれーぞ、って勧められて読んだんだっけ。本屋で現物を目にした時は、ビビッたよ。だって、ハードカバーのいわゆる単行本サイズで、800ページ以上もあったんだよ。背表紙の厚さを見ると、辞書並み!しかも、中を開いてみるとなんと、ページの文字組みが2段組み!当時の僕は...

生きることとは、歩き続けること ~ 『皇帝ペンギン』

“ヒトが生きる“、なんてことは、食って、寝て、死ぬまでの間に子孫を残す、ってなことだよね。南極に棲む皇帝ペンギンは、極寒の中、食べずに、歩いて、立っている間に子孫を残す、ってことなんだなあ。南極って、地球上で最も寒くて、最も食物を得にくいところのはずだから、生物が最も棲みたくない場所なんだろうね。だから、生物間の喰うか喰われるの戦いもすごく少ないところ、ということにもなるんだろうさ。じゃ、そんなとこ...