夢と現実の狭間で ~ 『セント・エルモス・ファイアー』



どこの世界にも、学生気分の抜けないヤツっているもんだよな。



卒業して、社会人になってだいぶん経っているというのに、

平日の真夜中に三浦半島までドライブして、服着たまま泳いだり、

雑居ビルに備え付けの消火器を、街で噴射して騒いだり、

ハードロックのクラブの真っ暗な階段で、ゆきずりの女とエッチしたり、

'70年代ポップスのバーで、劇団員と殴り合いの喧嘩をしたり、

ジャズバーの2階から、ションベンを巻き散らかしたり、

満員電車の中で缶ビールを飲んだり、

スナックの看板を蹴飛ばして、やくざ屋さんに人の倫を説かれたり・・・



現実に侵食されていく夢のかけらを、素手で取り戻そうとでもしてたのかい。



まっ昼間に、コンビニの前の歩道で酔いつぶれていたお前を引き取りに行ったのはオレさ。

結婚の約束をした彼女と別れた時、なぐさめてやったのもオレだったよな。

新しい職場でうまくやれてない仕事を手伝わされたっけ。

心が心から出られなくて、どんなこともうまく行かなかったんだろ?



“聖エルモの火“ は、嵐の中ただよう船の上に灯る炎なんだよ。

荒れ狂う大海に投げ出された者を、安全へと導く明かり。

キミの舟の上には、とうとう灯らなかったんだな。



この映画を、キミが生きてるうちに捧げればよかった。

さよなら、E。

キミは、間違いなく僕の青春の1ページ。





“ St Elmo's Fire Love Theme soundtrack “ / David Foster







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●セント・エルモス・ファイアー(St. Elmo's Fire)
1985 アメリカ
上映時間:108分
監督:ジョエル・シューマッカー
脚本:ジョエル・シューマッカー、カール・カーランダー
製作総指揮:ネッド・タネン、バーナード・シュワルツ
製作:ローレン・シュラー・ドナー
撮影:スティーヴン・H・ブラム
編集:リチャード・マークス
美術:ウィリアム・サンデル
衣装(デザイン):スーザン・ベッカー
音楽:デイヴィッド・フォスター
配給:コロンビア映画
出演:エミリオ・エステベス、ロブ・ロウ、アンドリュー・マッカーシー、デミ・ムーア、
   ジャド・ネルソン、アリー・シーディ、メア・ウィニンガム、アンディ・マクダウェル、
   マーティン・バルサム、ジョイス・ヴァン・パタン、ジェニー・ライト ほか





“ ぼくたちの失敗 “ / 森田童子




夢まで、ロケット飛ばそうよ ~ 『庭から昇ったロケット雲』


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近年、ロケットづいてんのよ。

映画カッパさんに教えてもらって観た『コンタクト』あたりから始まって、
『ゼロ・グラビティ』、『インターステラー』ときて宇宙気分になっているところへ、
ちょい若おやじさんが、3月にロケットの発射を観に種子島へ行ってきた
っていうもんだから、頭の中がロケットでいっぱいになっていたんだよ。
ちなみに、ちょい若おやじさんは、某国立大学の学生さんで、
JAXSA(ジャクサ:宇宙航空研究開発機構)に就職したい、という夢を持っているそうだ。
(言っちゃった、ごめん)



そうこうしているところで、
この春から大学へ進学したわが愚娘(初登場)から課題のレポートについての相談が。

「民俗学系の博物館って、どこにあるの?ゴールデン・ウィークに、車で連れてって」
・・・だとさ。

つ「おいおい、博物館が先に来るのかい?」
娘「は??」
つ「博物館に行く、のが課題なの?」
娘「そうだよ」
つ「えー?フツーは、“自分の興味のある民俗学的テーマについて
  博物館へ行って調べて、そこで学んだことをレポートせよ“ だろ?」
娘「違うよ。博物館に行って何を見たかレポートせよ、って言ってたよ、先生」
つ「んんんんんん?そんなんじゃ、民俗学と関係ないことレポートするやつが出てくるよ。
  埼玉のリスの分布とか、好きな仏像とか、下駄スケートの種類とか・・・」
娘「んなわけないでしょ、民俗学って決まってるんだから」
つ「んんんんんん、そら先生さ、学生に “民俗学って何かわかってるか”、
  “ちゃんと自分の興味のあるテーマを見つけられるか” を試しているのかも知れないな」
つ「まず、自分で興味のある、探ってみたい民俗学的テーマを見つけてごらんよ。
  それからだよ、行くとこ決めんのは」



・・・ってわけで、数日後、晴れて秩父の「龍勢(りゅうせい)祭」について調べることになったんだよ。
こっちのほうでは、「秩父夜祭」や「秩父の狼信仰」なんかと並んで有名な催しのひとつなんだな。
それで、埼玉県秩父市の吉田という町にある「龍勢会館」という資料館に行ったんだったなー。


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「龍勢」とは、20mほどの竹竿の先に、くり抜いて火薬を仕込んだ松の木の幹をくっつけた、
ロケットのことなんだよ。
ロケットの煙のしっぽを出しながら空を飛ぶようすから、「流星」にひっかけたんだろうね。

秩父にある27流派の “組” が、自慢のロケットを製作して、
10月の第2週目の日曜日に、常設のやぐらから、空高く30本あまりもぶっ放す!

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これは、よくある「鳥人間フェスティバル」みたいな客寄せイベントじゃなくて、
れっきとしたお祭りなんだよ。
フツーなら、27組は神輿を担ぐんだろうけど、秩父吉田ではロケットをぶっ放して
地元の椋(むく)神社に奉納するんだよ。
ほらね、なんだか民俗学的な趣きになって来たでしょ?

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なんで、お神輿じゃなくて、ロケットよ?
いつごろから行われているんだよ?
って聞かれても、そりゃわかんないわー。
それを調べに行ったのさー。

展示物の中にいくつかの起源の説明が書いてあったけど、まあ、はっきりしないね。
これは、町に代々住む人を訪ねて話を聞いたりして、徹底的に調べて
その歴史的かつ現在的な意義と何かへの影響を解明したなら、
そこそこいい論文ができるような気がするなー。



あ、そんなことどうでもいいか。
それで、それやこれやのロケット気分のインプットがあった状態で、
『アクロス・ザ・ユニバース』っていう映画を寝っ転がって観ていたら、
この映画の予告編が入っていたんだよ。

ビビッと来たね!
ロケットだ、ロケットだ、しかも、家族愛のハナシっぽいぞ。
おお、いまのウチにぴったりだぜ!
というわけで、さっそくこの映画のDVDを借りてきて観たのだよ。

前置きがすごく長くなってしまったけど、
娘との楽しい思い出なんてめったにないので、許してちょ。



“ Rocket Man “ / Elton John





<あらすじ>

シンプルなハナシです。

アメリカのテキサスの田舎のほうに、父、母、じいちゃん、息子、娘2人の6人家族がいた。
お父さんのおやじさんの牧場を継いでいるんだよ。

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お父さんは、その昔、軍隊に勤めていて、NASAに宇宙飛行士として配属されていて、
来たるべき日のために訓練をしていたんだな。
お父さんは、子供の頃から宇宙飛行士になりたくて軍に入ったんだよ。
いまは、町の学校で非常勤講師みたいなこともやってる。

それが、お父さんのおやじさんが急に亡くなってしまったせいで、
家業の牧場を継ぐことを決意。
宇宙に飛び立つ夢をあきらめなきゃならなくなるんだよ。
お父さんは、とても家族思いの青年だったのだ。
それは、子供を育てるようになったいまも同じ、という設定なんだよ。


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お父さんは、自分の牧場のかたわらに小屋を作って、
そこでロケットを作っている
んだよ!
どうしても夢をあきらめられなくて、自分でロケットを作って、
それに乗って宇宙へ行こうと決めているのさ!

街の人たち(みんなお父さんの幼馴染)は、あたたかく見守りながらも
「そりゃ、当然無理だろう」と思っているんだけど、
彼はテキサス大学の修士を修了しているし、軍とNASAで働いていた時の知識や技術やコネを活かして、
マジで本格的なロケットを作っていたんだな。

ロケット完成が近づいたある日、膨大な借金の返済勧告が・・・。
何万トンもの燃料を購入しようとしたせいで、強大な邪魔が・・・。
借金を隠していたために、奥さんが、家族が・・・。
一刻も早く完成させて、飛ばさなければ・・・。

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さてさて、お父さんは夢を叶えられるんだろうか・・・。



観始めてからすぐに目頭が熱くなってしまった。
だってさ、“よしよし、泣いてもいいよ” って空気が、ふわーっと漂っているんだよ。
ロケットものと言っても『コンタクト』や『インターステラー』みたいな科学ものじゃなくて、
『フィールド・オブ・ドリームス』みたいなヒューマンものなんだな。

でも、ストーリーの終わらせ方は、まったく納得いかないな、僕は。
ものすごく映像がきれいだし、絶妙な空気感で、
せっかく「くるぞくるぞ、泣くぞ泣くぞ」って見続けられるのに、
終わらせ方がうまくないせいで、涙が引っ込んでしまう。
そのせいで、個人的には “B級” の烙印を押したくなるくらいだ。

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怒っているんじゃなくて、惜しいんだよ。
惜しい、惜しい、惜しい、惜しい、惜しい、惜しい、惜しい、惜しいー!
どどーっと泣かせて、ウチの家族のロケットがらみのいい思い出のひとつになってほしかった。



このハナシをどう終わらせれば、大きな感動を呼んでガツーンとおもしろくなるか、
誰か、グッドアイデアないかなあ?



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●庭から昇ったロケット雲(The Astronaut Farmer)
 ※セルソフトのタイトルは『アストロノーツ・ファーマー/庭から昇ったロケット雲』
2007 アメリカ
上映時間:104分
監督:マイケル・ポーリッシュ
脚本:マーク・ポーリッシュ、マイケル・ポーリッシュ
製作:レン・アマート、マーク・ポーリッシュ、マイケル・ポーリッシュ、ポーラ・ワインスタイン
製作総指揮:J・ガイヤー・コジンスキー
撮影:M・デヴィッド・ミューレン
編集:ジェームズ・ヘイグッド
美術:クラーク・ハンター
音楽:スチュアート・マシューマン
配給:ワーナー・ブラザーズ
出演:ビリー・ボブ・ソーントン、ヴァージニア・マドセン、マックス・シエリオット、
   ローガン・ポーリッシュ、ジャスパー・ポーリッシュ、ブルース・ダーン、
   ティム・ブレイク・ネルソン、ジョン・グライス、マーク・ポーリッシュ、
   サル・ロペス、J・K・シモンズ、ブルース・ウィリス ほか







“ エイリアンズ “ / キリンジ




“まれ” にみるコラボだなあ








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駅近のコージーコーナーで発見!
NHK 朝ドラの『まれ』とケーキ商品のコラボだあ!

NHKでしょ?
一般企業の商品とのコラボ?
こういうことって、あんの?
過去にもやったことあんの?

まあ、いいっか、うまけりゃ。



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“貧乏家族のロールケーキ“ ってのが、劇中に出てきたよね?
あれとは、だいぶん違うなあ。


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イチジクも芋も、栗も柿も入ってないしぃ。
逆に、プリンが入ってるわー。


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こちらはミルフィーユ的なやつ。
ミルフィーユは、まれがたくさん作って人に食べさせるけど、
これもあれとはレシピがだいぶん違うかな。


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スポンジの間にミルフィーユをはさんである感じ。



これって、NHK は著作権料とかとってんのかなあ?
おもしろいことになってんねー。

『花燃ゆ』の “文おにぎり” とか、発売されるかなあ。



あ、『まれ』のオープニング曲は、土屋太鳳が書いた1番までしかないないみたいで、
2番の歌詞を募集しているようです!
https://www.nhk.or.jp/mare/rel/wanted.html


現代中国のひずみにさわる ~ 『罪の手ざわり』


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これは、なかなかの映画だねー。

中国国内で起こった、4つの犯罪をオムニバスで観せる構成。
映画だから、測ったような緻密なアングルや、大胆なアップ、長短織り交ぜた巧妙なカット割り、
ムダのないな音楽・音声など、作り手としての腕の見せどころが随所にうかがえるんだけど、
どのハナシも淡々としていて、すっごいリアルなテイストにできていると思うな。
そう、それこそ “手ざわり” を感じるくらいに。

前に紹介したけど、『ゴモラ』っちゅうイタリア映画があったよね。
あれみたい。
あれは、1つのマフィアが起こす、5つの事件を淡々と描いた作品だけど、
こっちは中国で起きた事件というだけで、
静かな緊張感を保ちながら、さらーっと4つの事件を描いていて、
その淡々としてる具合がそっくりな感じだな。
ひょっとすると、発想も作り方も、『ゴモラ』を真似したのかも、と思ってしまうわ。

監督は、『長江哀歌』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した、名匠ジャ・ジャンクー
2000年からオフィス北野と製作提携しているんだね。

カンヌで観たスピルバーグも絶賛した作品なんだよ。



■炭坑で働くダーハイのハナシ
ダーハイは、利益をガッツリ搾取する会社に苛立ちを感じていたんだな。
その会社の代表は、村の幼馴染なのだ。
直談判するも、手下に袋叩きに合わされる・・・。

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■出稼ぎで家族に仕送りをするチョウのハナシ
チョウは、けっこうな額を家族に仕送りする働き者だ。
ある日、母親の誕生日ということで、実家に里帰りする。
奥さんは、羽振りが良く、出稼ぎ先が一定しない夫が何をやっているのか
疑い出す・・・。

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■サウナで働くシャオユーのハナシ
シャオユーは、町のサウナの受付をして働いている。
でも、不倫をしているんだよ。
彼に結婚を迫るも、ある日、相手の奥さんがやってきて彼女を責める。
暗い気持ちでいるところへ、サウナの客にしつこくカラダを売れと迫られる・・・。

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■工場で働く青年シャオホイのハナシ
シャオホイは、仕事中に仲間にケガをさせてしまい工場をクビになってしまう。
都会に出て、ナイトクラブで働くうちにホステスの少女を好きになる。
でも、彼女の仕事をする姿を見て、恋をあきらめる。
そこへ、実家の母親からの金の無心。
さらに、工場でケガをさせた相手も追ってきた・・・。

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監督いわく、この映画の4つのハナシは、近年、実際に中国で起こったものすごい数の犯罪の中から
興味深い4つを厳選したとのこと。
なるほど、それぞれ物語になるだけの内容ではあるね。

でも、こんなこと、日本でも、アメリカでも、
ヨーロッパでもよくあることではないか、と思って気がついた。

待てよ、これは中国のハナシじゃんか。
天安門事件以前だったら、こんなことありえなかったのでは?
もしくは、こんなこと表沙汰にならなかったんじゃないか?
なんせ、共産主義の国だからね。

よーく考えたら、これは資本主義社会で起こるようなハナシなんだよなあ。
労働問題、出稼ぎ労働、不倫、売春、金持ちの横暴・・・、
すべて、そう、格差社会のハナシなんだな。

日本でも問題になりつつあるけど、
中国の所得格差はハンパじゃないらしいよね。
そろそろ暴動が起こるんじゃないか、って言われているし。
ちょくちょく起こる日本バッシングの騒ぎは、
実は格差社会の不満のやりどころをたまたま日本に向けているだけで、
矛先が政府に向けられるとクーデターが起こるんじゃないかという学者もいるくらいなんだね。

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この映画は淡々と描かれていて、
中国の民主化政策がいいとも悪いとも言っていないように見える。
でも、劇中に何度か「水滸伝」の梁山泊を美化しているようなくだりが出てくるんだな。
なんとなく、4つのストーリーの犯罪者をヒロイックに扱っているというか、
悪者扱いしていないというか。

きっと、鑑賞者に、犯罪そのものより “なぜ、その犯罪が起こったのか” 考えさせようと
しているんだろうね。
つまりこの映画は、民主化や自由経済化そのもの、もしくは、そのやり方に批判的なんだろうな。
中国で、こういう映画を作れるようになったのも、民主化、自由経済化のたまものなのにね。

でもさ、この映画、中国国内では上映禁止になってしまったんだよ。
いまの中国が、共産主義と民主主義の狭間で揺れ動いているのが、よくわかるよね。



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●罪の手ざわり(天注定(中)A Touch of Sin(英))
2013 中国・日本
上映時間:129分
監督:ジャ・ジャンクー
脚本:ジャ・ジャンクー
製作総指揮:ジャ・ジャンクー、森昌行
プロデューサー:市山尚三
アソシイトプロデューサー:川城和実、定井勇二、ジャ・ビン
撮影:ユー・リクウァイ
音楽:リン・チャン
製作会社:Xstream Pictures、上海電影集団、バンダイビジュアル、ビターズ・エンド/オフィス北野
配給:ビターズ・エンド、オフィス北野
出演:チャオ・タオ、チアン・ウー、ワン・バオチャン、ルオ・ランシャン、
   チャン・ジャーイー、リー・モン、ハン・サンミン、ワン・ホンウェイ ほか
受賞:第66回 カンヌ国際映画祭(2013年) コンペティション部門/脚本賞
   第7回アブダビ映画祭 最優秀作品賞
   第50回台湾金馬奨 最優秀音楽賞、最優秀編集賞
   2013年トロント映画批評家協会賞 最優秀外国語映画賞
   2013年フランス映画批評家協会賞 最優秀外国映画賞





“ Glamour Profession “ / Steely Dan





“ Green Flower Street “ / Donald Fagen




泣き笑いもうまいよ、韓国映画! ~ 『怪しい彼女』


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韓国の映画だよ。

ちょっと前までは、大したことないなー、って思っていたよね。
非現実的な美男美女が主役で、ライティングもセリフまわしもワザトラマンで、
ストーリーも予定調和的なドラマで・・・。

でも、これは良かったなあ。
ロマンチック・コメディって言うの?ハートフル・コメディっちゅうの?
まあ、やっぱりトレンディドラマみたいなもんではあるんだけど、
ちゃんと高齢化問題なんかをテーマにしていて、
荒唐無稽な設定にもぐぐっと深みのあるストーリーになっているんだよ。

それで、アングルやカメラまわしもいちいち凝っていて、映像がバツグンに美しい!
そして、主役の迫力の演技でガンガン笑わせといて、ほろっと泣かせる展開もうまい!

韓国のロマンチック・コメディ、っていうと、チャン・グンソクとパク・シネが人気を博した、
テレビドラマの『美男ですね』(イケメンですね)を思い出す人も多いと思うけど、
この作品はあれより数段いいなあ。
“笑いのツボ” もバッチリ得ているし、映像の編集も手落ちがないというか、映画としてよいなー。



<あらすじ>

韓国の、たぶんよくある家庭。
お父さん、お母さん、息子、娘、そしてお婆ちゃんの5人がいた。

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お婆ちゃんは、まるで “いじわる婆さん”。(古い!)
いや、いじわるではないんだけど、めっちゃ小うるさくて、
とんでもなく口が悪いし、気が強い
口が悪い、なんてもんじゃないか、バリバリ罵詈雑言!
気持ちがいいくらい、グサグサ悪口が出てくるんだ。
だから、家庭でも、アルバイト先でも、超嫌われ者なんだよ。

女手ひとつで、一人息子を育て上げ、国立大学の教授までにしたくらいだから、
ふだんの暮らしの工夫や、世間との接し方なんかは、ふつうの人より何倍も手練に違いなくて
まわりの人間のやることなすことが歯がゆくてしょうがないんだろうけど、
それにしても強烈なキャラクター!

この婆ちゃん、ある日、ちょっとした事件を起こして、
家族にも、バイト先(老人カフェ)の仲間にも見はなされてしまう。

もう、家を出てどっかへ行ってしまおうと町を歩いていたら、“青春写真館“ の看板が。
「これ以上歳を食って、みっともなくなる前に、遺影写真を撮っておこう」なんてことで
ポーズをとってシャッターを切ってもらったら・・・
あら不思議、70才のばあさんが20才の女の子に変身していたー!

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出たー!どっかで見たことのある、“中身入れ替わり” というか、“自分だけ若返り“ というか。
ハタチに若返った、シム・ウンギョンが小林聡美に見えるのは、僕だけだろうか(笑)。

ピチピチに若返った悪口ばあちゃんは、
めんこいハタチなのに減らず口だけはばあちゃんのままだけど・・・

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まわりに “怪しまれながらも” 、ハタチの頃にやりたかったことにどんどんトライしていく。

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しかし・・・


ってな感じですわー。
なんだか、「そうかそれ系かい、もうなんとなくわかったわー」
って思っている人がけっこういるかと思うけど、
うん、キミの想像は90%正しいでしょう。
でもね、残り10%がちょっと気が利いていると思う、僕は。



まあ、肩の力を抜いて、楽しく観ましょうや。
“ゴールデン・ウィーク・ロス“ で、ポカンと寂しい心に、ちょっといいかもよ。


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●怪しい彼女(MISS GRANNY(英))
2014 韓国
上映時間:125分
監督:ファン・ドンヒョク
脚本:シン・ドンイク、ホン・ユンジョン、ドン・ヒソン
製作プロデューサー:イム・ジヨン 、 ハン・フンソク
製作:イェイン・プラス
撮影:キム・ジヨン
編集:カルロス・ボラド
録音:チェ・テヨン
美術:チェ・ギョンソン
照明:チョ・ギュヨン
衣装デザイン:チェ・ギョンファ
ヘアメイク:キム・ドヒ
音楽:モグ(MOWG)
SFX/VFXスーパーバイザー:チョン・ジェフン
配給:CJ Entertainment Japan
出演:シム・ウンギョン、ナ・ムニ、パク・イナン、ソン・ドンイル、イ・ジヌク
   キム・ヒョンスク、ジニョン(B1A4)、ファン・ジョンミン、キム・スルギ ほか
受賞:第19回春史大賞映画祭 脚本賞
   第6回沖縄国際映画祭【Peace部門】海人賞グランプリ





“ ケンとメリー ~愛と風のように~ “ / Buzz





“ The morning after “ / Godiego




インドネシアのピーナッツソース


ブログを始めた時から、ずーっとおつきあいいただいている里花さんとこ。
「花々の日々~里花のバリ島旅日記」

僕が訪問し始めた頃は、新宿中央公園に咲く花々について、
毎日ほのぼのとした記事を書かれていて、ほんの一服、って感じで癒されていたっけ。

最近は、花や植物のことはもちろん、バリ島の現地で習われているグンデル・ワヤンのことや
バリ島の民俗的なことなど、内容が広く深くなって、どんどん進化しているよねー。
そのうち、バリのことなら現地の人より詳しい、
というくらいのブログサイトになるんじゃないかなあ。
ご本人は、いつかバリに住む、とおっしゃっているくらいだからね。

いつもうかがっていて、自分的に思わずリアクションが大きくなってしまうのが
食べ物の話題の時(笑)。
ミーゴレン、ナシゴレン、サテ、バリコピくらいは前から知っていたけど、
このカテゴリーでも、家庭料理や祭礼の時に食べる料理とか、
だんだんとフツーの日本人の知らない域に入ってきて、
記事の価値が高まってきているように思う。

個人的には、“生のサンバル“ という調味料?(ソース?)が気になっていて、
日本で購入できないもんかと、ネットを検索してみたんだけど、
これはなかなか見つからないねー。
“生のサンバル“ は、自分で材料を刻んで混ぜて作るもんなのかなあ
インドネシア料理店に行ったら、食べられるかなあ。



近所にある「カルディ」に行ってみたら、瓶入りのサンバルというのはあるんだね。
でも、里花さんのとこで見たのとは違って、完全な赤い液体なんだな。
サンバルアスリとか、サンバルパジャックというのなんだけど、
いずれも、タバスコみたいな赤い不透明な液体なんだよ。
具が入っていない。

刻んだニンニクとか唐辛子とか香味野菜は、自分で入れるもんなのか・・・・
ってブツブツ言っていたら、「KOKITA BUMBU GADO GADO」っていうソースも発見。
ラベルの裏面を見たら「ピーナッツソース」って書いてある。

ああ、あれかなあ。
日本の焼き鳥みたいな串焼きに塗る、って里花さんが言ってたやつ。
“サラダドレッシング” って書いてあるけど、
肉類、麺類にも、とのことだから、これに違いないだろー、
っということで、これを買ってみることにしたよー。

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手に入れた頃に、里花さんに報告したら、↓ていねいなレスをいただきました。

> おーっ、ガドガドソースも売ってたんですね!
> 「BUMBU」は調味料の意で、ガドガドは、
> ゆで野菜にピーナツソースをかけた料理です。
> ゆで野菜はモヤシ、インゲン、ニンジン、ジャガイモなど何でもよく、
> ゆで卵、テンペやタフが付くこともあります。
> そこにどろーっとかけるか、混ぜ合わせます。
> バリだとこのソース、後からだまされたーってほどの辛さがきます。
> もし甘いだけだったら、サンバルを混ぜるといいかもです。
> このピーナツソースは、サテ(焼き鳥)にもつけますよ。
>
> サンバルアスリですが、これは辛くしたいものなら何でも可です。
> 鶏唐揚げにつければたちまち「アヤムゴレン」になるし、
> 豚しゃぶなんかにもすごく合うと思います。
> チャーハン作る時、仕上げに大さじ1杯くらい使えば
> たちまち辛いナシゴレンになります。
> もちろん後からかけても良いし、バリのワルンでも、
> テーブルに置いてあるのをかけて、辛くする人もよくいます。
> 焼きそば(ソースでなく、塩か醤油)に足したり、ラーメンに入れたり、
> 野菜炒めに使っても美味しいですよ。
> ただし、どれも同じような味になるけど(笑)。

そうか!本来は温野菜(ゆで野菜?)にかけて食べるんだね。
でも、豚しゃぶなんかにもすごく合う、とのことなんで、
さっそく、豚しゃぶ的なものを作ってこのソースを試してみたよー。



桜も散ったというのに、すごーく寒い日があったよね。
そん時に、ウチで鍋物をやったんだよ。


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鶏がら出しで、白菜、しめじ、エノキ、豆腐、長ネギ、油揚げ、鶏団子、さつま揚げ、豚肉・・・
ってな感じ。
最後に僕の好きなはんぺんを載っけてと・・・
なんと、すごいボリュームだし、見栄えがわりぃーな。
ウチは、相撲部屋かい!!


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で、取り皿に取ったらこんな感じ。
豚肉は、イタリア産だとさ。
珍しいよね。


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で、このソースをかけたら、こんな感じ。


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“箸上げ” は、こうだっ!
右手に箸を持って、左手でカメラを持って、シャッターを切るんだぜー。
なかなかうまそーでしょ?

パクッといくと・・・んん、あまーっ!
そうか、タイのスイートチリにピーナッツのペーストを溶かしたような味なのかな。
里花さんは、「後からだまされたーってほどの辛さがきます」って書いてたけど、
これは、日本人向けに作られているのか、さほど辛くないねー。

ひと口めは、甘さが強すぎる印象だったけど、
だんだん慣れてきたよ。
んー、おいしいね。
肉でも野菜でもキノコても、なんにでも合う!
まさに、万能調味料だねー。



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後日、鶏のから揚げにもかけてみた。


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さらに後日、冷奴にも。



こりゃ、しばらく、何にいちばん合うかチャレンジが続きそうだわ。








“ 5月(May Song)“ / ふきのとう







“ FIRST OF MAY “ / THE BEE GEES