奥崎謙三という戦争 ~『ゆきゆきて、神軍』


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あれは、忘れもしない1987年12月17日の午前11時過ぎ

暗闇の客席が、ゆっさゆっさと揺れ出したんだよ。
数十人の観客が、一斉に騒ぎ出す。
スクリーンの両端に立っている、BOSEだかJBLだかの
スタンドタイプのスピーカーがガタガタ揺れて、片方がバッタリ倒れた。

幸い惨事にはならなかったけど、
十勝沖地震の経験からして、あと3秒揺れが続いたら、
僕は出口に向かって激走していたと思う。

銀幕に写ったその男は、そんなことにはまったくお構いなく
ただ怒鳴り続けていた。



千葉県東方沖地震
千葉市でおよそ震度7、東京都内で震度4。
僕はその時、この映画を観ていたんだよ。
なんで、平日の昼間に映画を観ていたのかは言えない。(汗)

まだ、東京・渋谷の桜丘町にあった頃の「ユーロスペース」
(いまは円山町へ移転)。
思い出せないけど、キャパはたしか50~100人くらいだったかな。
当時は “単館ロードショウ” の映画館、なんて言ってたはず。

名画座とは微妙に違って、リバイバルだけでなく、
「大手の配給会社が商業的な価値から見放したんだけど、
これは映画ファンに紹介せずにはいられない」というような作品や監督を
発掘したり、「ヤバ過ぎて、フツーの劇場では上映できない」
というような作品を喜んで引き受けたりする趣向だな。

そう、いまで言う “ミニシアター” というやつだねー。
ユーロスペースはその先駆けの一つだったんだね。

で、この『ゆきゆきて、神軍』は、
その「ヤバ過ぎて・・・」の部類だったわけだ。
なんせ、あの岩波ホールでさえ上映を断念した作品なんだから。

封切りは、同年の8月1日だったそうだ。
僕が観に行ったのが、その12月17日だから、
なんと4カ月半ものロングランの真っ最中。
結果、7カ月もの間上映し続けたんだそうだ。
しかも、単館ロードショウでだよ。

今年の終戦記念日の前後に、
渋谷の「UPLINK」というミニシアターで、
『ゆきゆきて、神軍』公開30年記念上映と題して
リバイバル上映が行なわれていたみたいだね。

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■奥崎謙三 “神軍平等兵” ~ 正義と制裁を振りかざす狂気

●1920年、兵庫県明石市生まれ。
●1941年3月、岡山連隊に入営(陸軍二等兵)
●1943年1月、独立工兵第36連隊に配属、4月にイギリス領東ニューギニアへ。
部隊は敗走を重ねながら飢えとマラリアに苦しむ。
奥崎は、たびたび上官に暴行を働いて食料を奪取した。
●1944年7月、「GI, Come gun!」と叫び、投降。豪州軍の捕虜となる。
●1946年3月、復員。
引揚船内で復員者の食料を横領しようとした船長に執拗な暴行を加え、
腹部をハサミで刺傷

●1947年3月、鉄工所に就職。
●1951年、神戸市兵庫区にサン電池工業所を開業。
バッテリー商・中古車販売・自動車修理を経営。
●1956年、店舗の賃貸借をめぐる金銭トラブルから不動産業者を刺殺
傷害致死罪で懲役10年。
●1969年、天皇を戦犯と決めつけ、皇居の一般参賀で
「ヤマザキ、天皇をピストルで撃て!」と叫び、昭和天皇にパチンコ玉を発射
暴行罪で懲役1年6カ月。
公判廷では、性器を露出して検事に小便をかけ、判事に唾を吐きかけた。
●1974年、残留日本兵救出の目的でグアムを訪問。
●1976年、『宇宙人の聖書!?』自費出版。
●1976年、皇室ポルノビラ事件。
銀座、渋谷、新宿のデパート屋上から、ポルノ写真に天皇一家の顔写真を
コラージュしたビラ約4,000枚をまき
、猥褻図画頒布で懲役1年2カ月。
●1977年、獄中から参院選全国区に出馬。神軍新聞発行。
●1980年、再度参院選全国区に立候補。
選挙広告の掲載を拒否した朝日新聞社を恨み、社長・渡辺誠毅の襲撃を計画

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●1981年、「天皇に通ずる社会の悪因」として、『田中角栄を殺すために記す』を自費出版
田中に対する殺人予備罪で書類送検。
●1982年、『ゆきゆきて、神軍』の撮影開始
●1983年3月、西ニューギニアでロケ敢行。
●1983年9月、パプアニューギニアへ単独で慰霊行。
●1983年12月、衆院選で当時の兵庫1区から立候補

奥崎謙三 政見放送

1983年12月、衆院選兵庫1区で三度目の立候補。落選

●1983年12月、改造拳銃での殺人未遂事件
当映画撮影中に、自身が所属した部隊で「戦病死」したとされた兵士が、
実は上官命令で終戦後にも関わらず “敵前逃亡" の罪で処刑されたことを突き止める


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元中隊長ほか3名の殺害を決意。12月15日、選挙期間中にも関わらず
元中隊長宅を訪問時に応対したその息子に向け改造拳銃を発砲・傷害
逃亡の後、自首のようなかたちで逮捕。
護送時、駆けつけた報道陣に対し、手錠をかけられた右手を振り上げ、
「ご苦労さん!」と言い放った。

●1986年9月18日、妻のシズミ没。
●1987年9月4日、広島高等裁判所における奥崎の第二回公判で、
この映画の映像が弁護側の証拠として採用され、法廷内で上映
奥崎は原監督に「全く面白くありません」と手紙を出した
のちに殺人未遂等で徴役12年確定。
●1987年9月18日、拘留中に妻・シズミの一周忌として、
虎屋に特製「神軍饅頭」を注文(「神」「軍」の2種焼き印入り)。
ユーロスペースの観客および関係者に配布

●1997年8月、府中刑務所より満期出所。
●1998年、映画『神様の愛い奴』に主演。
●2005年、死去。



この映画は、上記青字の1982年から1983年12月の改造拳銃による殺人未遂事件
までを追ったドキュメンタリー
なんだよ。
しかも、’87年9月の拘留中の出来事は、8月に封切られたこの映画の
興行中に行なわれたこと。

奥崎が、嫌がる相手の家へ強引に押しかけたり、
話の途中で逆上して怒鳴り散らし、暴力を振るったり、
改造拳銃で人を撃ったりするのを記録したこの映画の撮影は、
本物のドキュメンタリーなのか、傷害や殺人の幇助なのか、
監督の原一男の罪が追及
される一面もあったんだよ。
なんせ、この映画が裁判の証拠になったくらいなんだから。

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マーチン・スコセッシ監督は、「誰もこんな映画を作ったことがなかった」、
「誰もこんな映画を観たことがなかった」と言った。
マイケル・ムーア監督は、「私がこれまでに見た最高のドキュメンタリーの
傑作は『ゆきゆきて、神軍』である」と語った。



奥崎謙三は、第二次大戦で
ニューギニアで飢えとマラリアに苦しみながら敗走を繰り返した
千数百名の部隊の一員だった。
そして、ギリギリ生き残った30数名のうちの一人だった。

記録では、復員後に狂暴化したように見える。
自らを “神軍平等兵” と名乗って、
主に、昭和天皇の戦争責任や戦地で行なわれた犯罪、金権政治などを糾弾して
単独で活動を行なっていた
んだな。

やっていることは支離滅裂に見えるけど、言っていることはけっこうまとも。
でも、フツーの活動家やアナーキストと違うのは、
ひとたび悪と決めつけたら、対象の人物を全部殺そうとすることだ。

奥崎の生きる理由は「正義」だったんだと思う。

24時間毎日、いつ敵に撃たれて死ぬかも知れない恐怖、
人肉を食らわざるを得なかったほどの飢え、
毎日マラリアで死んでいく仲間、
上官の理不尽な命令と制裁、
すべてが極限状況の戦場・・・

奥崎はきっと、死ぬか狂うかが永遠に繰り返されるあの戦場で、
この世には、神も仏も天皇もない、政府も個人もない、男も女もない、
信じられるものは自分か敵か、正義か悪か、生か死か、怒りか沈黙か
しかないと悟ったんだろうな。

すべてが狂ってしまっている戦場で、
自分の正義にしがみつき、そうでないものを撃滅する(殺す)ことだけが
自分が発狂せず、生きていける術
だと胸に彫り付けてしまったんだろう。

奥崎謙三という人は元々、日本という国や天皇陛下や友人を
とても愛していたんだと思う。
でもその気持ちは、戦争という狂気に裏切られたのだ。





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●ゆきゆきて、神軍(ゆきゆきて、しんぐん)
1987 日本
上映時間:122分
監督:原一男
企画:今村昌平
製作:小林佐智子
製作協力:今村プロダクション ほか
撮影:原一男
編集・構成:鍋島惇
録音:栗林豊彦
演出助手:安岡卓治、大宮浩一
撮影助手:高村俊昭、平沢智
演出協力:徳永靖子、三宅雄之進
選曲:山川繁
効果:伊藤進一
ネガ編集:神谷編集室
タイトル:日映美術、8 - 8光映、にっかつスタジオセンター、IMAGICA
出演:奥崎謙三、奥崎シズミ ほか
受賞:日本映画監督協会新人賞
   ベルリン国際映画祭カリガリ映画賞
   毎日映画コンクール日本映画優秀賞、同監督賞、同録音賞
   報知映画賞最優秀監督賞
   日本映画ペンクラブベスト1位
   キネマ旬報ベストテン2位(読者選出1位、読者選出監督賞)
   ブルーリボン賞監督賞
   ヨコハマ映画祭ベストテン1位、同監督賞
   おおさか映画祭特別賞
   くまもと映画祭特別企画製作賞
   映画芸術ベストテン1位







♪ Anarchy In The UK / Sex Pistols





♪ With A Gun / Steely Dan





♪ Surf and-Or Die / Walter Becker


Steely Dan 消滅! ウォルター・ベッカーが、9月3日に死んじゃってた!!
これまで、ひねくれた音楽をたくさん聴かせてくれて、ありがとう。 R.I.P. 合掌



◎9月15日朝6時過ぎ、北朝鮮がまた北海道越しにミサイルを飛ばした。
 奥崎謙三が生きていたら、どんな行動に出るんだろうな?


“パス回してばっかの呪い” は解けたか?


サッカー全日本、じゃなかった・・・
サッカー日本代表(男子)、
W杯本大会出場決定、おめでとう!!


8月31日、
「2018 FIFA WORLD CUP RUSSIA」アジア最終予選で、
日本代表がオーストラリア代表を2-0で下し
見事、本大会出場の権利を獲得しましたー!!

日本代表は、これまでにW杯予選で、オーストラリア代表と
7戦(?)対戦して一度も勝ったことがなかった(0勝2敗5分?)し、
7月に行なわれたFIFA Confederations Cupを観た印象では、
オーストラリアチームは優勝したドイツ代表に1度負けただけで、
アフリカ系や南米系を相手にしても引き分け以上の “強いチーム”
だったので、「こりゃ、やばいなあ」って思っていたんだけど、
見事に勝ってくれたねー!



オーストラリアは、高さも強さもあるガタイで、
技術も走力もパスワークもレベルの高いチームなのに、
日本はなぜ勝てたんだろう?

■オーストラリア代表は戦術をミスった

これまでのように、激しくプレスをかけといて、
ボールを奪ったらロングボールを裏に蹴って、
競り合いで日本選手をどついてゴールを狙うという
やり方でやればよかったのに、
パスを回してチームでボールを保持してチャンスを狙う
「ポゼッションサッカー」にこだっわっていたんだよなあ。

あれじゃ、今後もだめだよ。
だって、前回のブラジル大会やこの前のコンフェデを観れば
わかるはずで、各国のチームが「どうやって、スペインや
バルサみたいなパスサッカー(ボールポゼッションサッカー)を
破るか」を本気で研究中なんだから
ねぇ。

スタメンのフォーメーションを見れば、
日本チームが「つなぐサッカー」を攻略する準備をしていたことは
明らかだから、オーストラリアはもろに日本の術中にハマって
しまったということだなー。

オーストラリアの監督は、なんでパスサッカーにこだわって
いるんだろうね。
元々力任せ、図体まかせの乱暴なイメージのオーストラリアだけど、
国内で批判でもあるんだろうか。


■4-1-4-1のプレス&トランジション

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日本代表のフォーメーションって、4-3-3というか
4-1-4-1だったよね。

この陣形の特長は、これまで4-2-3-1で
2列目の3人を本田、香川、久保というような
どちらかというと「攻撃に特化」した選手を起用していたものを
3のうちのトップ下ど真ん中の1人を「守備が得意な」選手、
しかも2人(井手口、山口)にした
ことなんだな。

これは、これまでの日本代表からすると、驚くべき布陣だよねー。
それは、若手を起用したということより、かなり守備的な選手が
本来攻撃的なポジションであるはずの「インサイドハーフ」に
入っている
ことが驚きなんだな。

つまりは、「前のほうから守備を固めた」ということだわな。

これで、サイドバックが長谷部の位置まで上がると
敵を囲めるたくさんの三角形(またはひし形)ができることになるっしょ。
おまけに、点取り屋の乾も浅野も守備への貢献度の高い選手。
つまり、前からプレスをかけて、本気でボール奪取するのを
狙っていることがわかるんだなー。

これでは、中途半端なパスサッカーなんてひとたまりもないよね。
オーストラリアは、思いっきりドツボにハマったというわけだ。

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■サイドチェンジ&サイドをえぐる

日本の攻撃の作戦といえば、敵にボールを持たせておいて
三角形で囲んでプレスしてボールを奪取してからの
早い攻撃への転換(トランジション)
だったね、やはり。

速攻でも遅攻となっても、
●サイドチェンジして敵のサイドの奥深くを衝く
●縦に長い楔を入れてからサイドを衝くか
の「サイドえぐり」がキホンだったと思う。
サイドチェンジとサイドえぐりに弱い3バックの
オーストラリア攻略として、予め想像されたことだよね。

どっちかのサイドで、
●サイドバック(長友、酒井)にボールが渡れば、
ファーへのクロスか中へのスルーパス

●ウイング(乾、浅野)は、スルーパスへの飛び出しか
足元でもらえば、ドリブルで切れ込んでディフェンダーを
かわしてシュート


縦にポストの大迫にボールが入れば、
●両ウイングへのスルーパスか、自ら切れ込んでシュート
●または、インサイドハーフの井手口か山口に戻して
ミドルシュートか再度切れ込み


・・・というふうに、多彩なオプションがうかがえたと思う。
でもそれは、これまでの4-2-3-1だって同じだろー、
って言う人もいるかもしれないけど、ある部分でだいぶ違うんだな。



■守備のハードワークと自分で撃つこと

ポイントは、長谷部より前の5人はみーんな、
ドリブルで切れ込んで、ディフェンダーをかわすか巻くかで、
ミドルレンジでシュート撃つのがうまい選手
だということ。
これまでのメンツよりかなりうまいよね。

大迫、乾、浅野は、ドリブルから敵をかわしてのシュートや
パスを受けてから振り向いてのシュートがバツグンにうまいし、
“守備的インサイドハーフ(笑)” の井手口と山口だって、
敵のディフェンダーを巻いてミドルシュートを撃つのが
うまい選手だよね。

長谷部だって、自分で動いてからのミドルシュートのうまさには
定評があるよね。

そう、そういう選手の起用を徹底することによって、
ゴール前まで行けても完全に崩すまでパスを回し続けて
結局ゴールを落とせない、と言われ続けた“日本代表はツメが甘い呪い”
が解けた
気がするんだよ。

現に、2点目は井手口がドリブルでディフェンダーを巻いての
長めのシュートで決めたよね。
ベンチには、柴崎や原口だって控えていたし。

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4-2-3-1から4-1-4-1に変えたことと、
両ウイングとトップ下に、守備能力が高くて、かわしてシュートや
巻いてシュート(つまり、自分でシュートまでいく)にも
優れた選手を集めたこと


これはね、日本代表が「最後までパスで崩そうとして失敗する」
サッカーをやめたと同時に、これまでと違う点の取り方を手に入れた
ということに他ならない
んだよなー。
つまり、これまでとは、ぜーーーーんぜん違うチームになったのだ!!
僕は、これが今回のゲームの最大の収穫だと思うんだ。

そうするには、大変申し訳ないけど本田や香川をはずして
早く若手ばかりのチームにすればいいと思っていたんだよ。

や、本田や香川がヘタだとかトシだとかいう意味ではないんだな。
本田や香川が、ブラジル大会のだいぶ前から、
日本代表の点の入らないパスサッカーのDNA
だからだ。
ずっとそれでやってきたことはなかなか変えられない、
というか変える気がないのかもしれないし。

そして、他の選手より先輩であり、
実績があるがゆえに影響力もでかいでしょ。
そうすると、そういう大御所選手がいるだけで
どんなに他のメンバーを入れ替えても、
点の入らないパスサッカーから抜けられず、
新しいチームにならないっしょ。

繰り返すけど、本田や香川がだめということではなくて、
そういう戦型じゃないということ。

どんな理由があったのか知らないけど、5年も6年もかかって、
最終予選の最後のほうでようやくチームが変わった!
早くそうしてほしかった。

うん、とにかく “パス回してばっか” の呪縛だけは
解けた
ような気がする。
それだけでも、未来が明るくなったよ。
新しい車を買ったくらいの気分!

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僕は、日本チームは世界の舞台ではまだまだ、
ゴール前で華麗なパスを回して点をとるなんて芸当はできない
って思っているんだよ。

センターフォワードなんて不要。
ゴール前の4~5人全員、ミッドフィルダーでいい。
ただし、完全に崩し切る前に、自分でワクにシュートを
飛ばせるやつらばかり、というのはどうだ。

あの日本の4-1-4-1が、世界で通用するだろうか。
世界には、個の力も集団の力もオーストラリアより
はるかに上のチームがたくさんあるからねぇ。



「2018 FIFA WORLD CUP RUSSIA」の本大会は、
来年の6月14日に開幕。
同日から同28日までグループステージ、
同30日から決勝トーナメントとなって、決勝は同年7月15日!

がんばれ、ニッポン!!



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◎ところで、セルジオさんって、なんでテレビ番組の最初に
 ちょろっと顔を見せるだけなの???







♪ さらばシベリア鉄道 / 太田裕美





♪ Summer Sun / Larry Carlton(ピットインLIVE 1977)


アルバム発売前夜?日本ではまだ無名、曲名は『Summer Sun』だったそうです。



♪ Room 335 / Larry Carlton(2012)




チロルと、くじ屋と、飛翔体と(苦)


印鑑や朱肉や、切手や、のりや、モンブランの極太万年筆(自慢)
なんかの文房具を入れてある箱を開けたら、
こんなのが出てきた。

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あー、そういえば2カ月くらい前、“つかりこ組女子その2“ が、
「これあげる、けっこううまいから」と言ってくれたんだっけ。
手紙でも書いてる時にもらって、うわの空で文房具箱に紛れたままに
なっていたんだな、きっと。

“つかりこ組女子その1“ は、「甘くてまずい」って言ってたっけ。

よっしゃ、食ってみよう!

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おー、チロルチョコかあ。
記憶を検索すれば、まずいとしか出てこない。
大昔に、駄菓子屋かどっかで売ってたのを食べたんじゃなかったっけ?
こういう変わり種じゃなくて、チョコレート色のやつだったよね。

これはチョコなのだー、って念じて口に入れないと
チョコの味がしなかった。(汗)

でも、“つかりこ組女子その2“ は、「おいしいよ」と言うんだわ。
最近はコーヒー味とか、パパイヤとか、ココナッツとか、プリンとか、
抹茶とか、みたらし団子とか、いろいろあるんだと。

で、地域限定とか期間限定、セブン-イレブン限定なんかの
「限定マーケティング」もくっつけたりしてるもんだから、
若いコたちの間や若いママさんなんかの間で、
「レアものみっけー」なんて言って盛り上がっているんだとさ。
おりゃ、おっちゃんなもんで、全然知らんかったなー。


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ひっくり返したら・・・「辛味注意」だと。
そんなに大袈裟なもんかい、と思いつつ包み紙を開けてみると・・・


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ほわ~~~
おおお、本格的なカレーの匂いがするじゃんか!
包み紙の内側にも、黄色いカレーの色が!
だんだん、カレールーに見えてきたわい!


ま、いつまでも眺めていてもしょうがないので、
勇気を出して、パクッ!

ふわっ
カレースパイスの香りがまず来て、
うむむむむ、これは、ホワイトチョコレートではないか!
あま~いカレーだな、これは。
わかっていたはずなのに、予定調和的にやられた感。

うぬ、しかし、そんなにまずくはないかも。
そういえば、カレーを作る時にチョコを入れたり、
インドカレーでも、食べる時にジャムを混ぜたりするもんな。
合わないこともないのかなー。

噛んでみると、ガリッ。
なんか入ってる、クッキーみたいなもんが。
「原材料名」を見ると、「クルトン」って書いてあるわ。
おー、だから「カレー」ではなくて、「カレーパン」なのかあ。

全部飲み込んでしまった後が、またなかなかだねー。
けっこう辛いんだなー、これが。
だから、「辛味注意」って書いてあるだろ、ってか。
ホワイトチョコの甘味が去ってから、かなり本格的なカレースパイス
香りと辛味が口内に残るというしかけだわさ。

うん、うまいよ、なかなか。

そうかあ、僕の知っているチロルとは違うんだな、いまは。
なるほどー



夏休みと言えば(もう終わりだけど)、クワガタ採りとか、
プールとか、沼釣りとかアウトドア系の遊びを思い出すけど、
チロルと言えば、駄菓子屋のことも思い出すなあ。
休みに入ったら、なんだか知らないけどしょっちゅう行ってたわ。

北海道の僕の故郷の街では、「くじ屋」って言っていたっけ。
ウチのほうでは、駄菓子だけを売ってる店はなかったと思う。
くじ屋に駄菓子が置いてあったんだな。
くじ引き1回、5円か10円だったなあ。

いろんなお菓子を売ってたなあ。
アイスキャンデーや水あめを南部煎餅で挟んだやつ(北日本ぽい?)とか、
麩菓子、黒パン(黒糖棒)、えびせん(でかくて薄くてオレンジ色のやつ)、
ココアシガレット、変わり玉(1コ1円、舐めてるといろんな色に変わる飴)、
ハリスのガム、ハッカ、ベビーラーメン、カルミン、バクダン(麦のポン菓子)、
粉のソーダ、笛ラムネ、マーブルガム、サイコロキャラメル(北海道限定?)・・・
なんてのがあったねー。
ウチのほうでは、西日本みたいな「一銭洋食」とか「たこ焼き」は
なかったなあ。

おもちゃ系で言えば、ベタベタしてて指でねちょねちょすると
煙みたいなのが出るやつ
とか、万年メモ帳(フィルムみたいなのに爪で書いて、
フィルムをはがすと消えるやつ)、紙石鹸、銀玉鉄砲、巻き玉鉄砲、めんこ、
独楽、風船、花火、ひもを引っ張って飛ばすヘリコプター
紙や竹ひごで組み立てる飛行機、ドッキリ痛ガム、ゴムのへび・カエル・虫、
紙製の火薬を挟んで投げるロケット、ポンプでぴょこぴょこ飛ぶカエル、
刺すと引っ込むナイフ・・・どんどん思い出すねー。

それから、店によっては「貸しマンガ本」なんかもやってたなあ。

お店の人はなぜか、おばはんが多かったよね。

いつ行っても、「さっさとくじ引いて、はよ帰れ!」って
商売っ気のないのはたいがい、おっさんよ。
万引きでもすると思ってたんだろうね。
子供相手に商売するのが、心苦しかったのかねぇ。



いまや都会では、チロルはくじ屋ならぬコンビニの花かあ。
あ、そういや、コンビニでも時々、くじ引きやってるねー。(笑)

それにしても、くじには当たっても、ミサイルには当たりたくないよなあ。
銀玉鉄砲では、対抗できないしさ。

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♪ 夏休み / 吉田拓郎





♪ 流星 / 吉田拓郎





♪ 襟裳岬 / 吉田拓郎


ヘタしたら、ミサイルでふっとんでたかもしれないので


先に戦闘準備したほうの負け、という時代かもよ、金さん ~ 『アイ・イン・ザ・スカイ』


「戦争」っていうと、フツーどんなイメージが浮かぶんだろう。

丘の上にあるコンクリートのトーチカに向かって、
ライフルを構えて突撃を繰り返す歩兵隊?

木造家屋が密集するエリアに、
数百発もの爆弾を絨毯爆撃するB-29?

塹壕のある、草のない野原に兵士たちが伏せて、
速射砲の砲弾をかわしながらライフルを撃ち合うようす?

平坦な浜に乗り上げた鉄の船から走り出す数千もの海兵隊員が
陸上の機関銃で撃たれて次々となぎ倒されて、
砂浜が真っ赤に染まっていくさま?

市街地に突入した戦車に、爆弾を抱えて轢かれに行く戦士?

鉛色の海に鈍重に浮かぶ戦艦が、幾十もの戦闘機に爆撃を受ける姿?

海面下の原子力潜水艦から勢いよく弾道ミサイルが発射されるの図?

街の何万人が巨大な閃光を浴びて、
逃げる間もなく血管の血液が沸騰して亡くなっていく地獄絵?・・・



この映画は、現代の戦争がまったくそんなんじゃないことを教えてくれる。

現代の戦争とは、一つはテロのことなのだ。
テロを起こすやつと、それを未然にアタックして防ぐやつの戦い。

いままさに爆弾付きジャケットを着ようとするテロリストを見張るのは
人口衛星の高精度カメラと、室内に忍び込ませた蜘蛛型のロボットカメラ

対する武器は、高度7,000mを飛行するMQ-9リーパー(軍事用小型ドローン)
から発射されるミサイル弾。

敵は某中東人、だのに戦地はケニア。
作戦を指揮するのはロンドンにいるイギリスの国防省だけど、
作戦を実行するのはアメリカ・ネバダ州の基地にいる米軍の
ドローン・オペレーターだ。


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イギリスの作戦室にも、アメリカの作戦室にも、
それぞれ国防参謀長や政務官を同席させていて、
遠方にいる国務長官や外務大臣ともオンタイムで
連絡をとれるようになっている。

テロリストのいる現地に詰めた実働部隊は、
最終的にはケニア人の現地工作員たった一人だけ!
スマホでロボットカメラを操作して、
映像をアメリカとイギリスの作戦室に送っているだけなんだよ。

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そう、この映画は、いわゆる「精密爆撃」を描いているんだな。
「精密爆撃」とは、当該軍事目的に関わる施設や罪人だけを
爆撃ターゲットにするピンポイント爆撃のこと(これに対する言葉は「都市爆撃」)。
関係のない一般人をできるだけ巻き込まない、というのが
この攻撃のミソなんだな。

ところが、テロリストのミーティングなんて、
人里離れた山奥なんかでやるわけがなくて、
わざと民間人の集まるところでやったりするから厄介なのだ。

そうすると、爆撃を実行するほうは・・・

①たとえそのテロリストを討ち逃して、
そのためにテロが実行されてしまい、
たくさんの被害者が出るとしても、
その爆撃では絶対に民間人の犠牲者を出さないことを
第一義とするのか?

ごく少数の民間人の犠牲が出たとしても、
大量の人が死ぬかもしれないテロを防止するほうを優先
して
爆撃を断行するのか?

・・・少なからず迷ってしまうのだ。
この映画では、さまざまな責任者に意思決定を促し、
最後の最後まで民間人の安全を突き詰めて作戦が実行される。

観てないんだけど『ドローン・オブ・ウォー(Good Kill)』っていう
映画と似ているのかな、この映画?

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でも、映画ではなくて、実際の作戦時にそうなったらどうするのか?
NHKの戦争特番で、アメリカの軍事関係者が言っていた。

「現代の爆撃だって、我々の先人が第二次大戦の時に、
“第一次大戦の時のような残虐な無差別攻撃はやめよう” と言いつつ
日本の民間人を空襲で殺戮したのと同じことが行なわれるだけ」
と。

有事になれば、戦争とはそういうものなんだろうな。



スネイプこと、故アラン・リックマンに合掌。





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●アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(Eye in the Sky)
2016 イギリス
上映時間:102分
監督:ギャビン・フッド
脚本:ガイ・ヒバート
製作:ジェド・ドハーティ、コリン・ファース、デビッド・ランカスター
製作総指揮:ザヴィエル・マーチャンド、ベネディクト・カーヴァー、
      クローディア・ブリュームフーバー、アン・シーアン、ガイ・ヒバート、
      スティーヴン・ライト
撮影:ハリス・ザンバーラウコス
編集:ミーガン・ギル
美術:ジョニー・ブリート
音楽:ポール・ヘプカー、マーク・キリアン
製作会社:エンターテインメント・ワン(英)、レインドッグ・フィルムズ(日)
配給:ファントム・フィルム
出演:ヘレン・ミレン、アーロン・ポール、アラン・リックマン、バーカッド・アブディ、
   ジェレミー・ノーサム、フィービー・フォックスイアン・グレン、
   ギャヴィン・フッド、モニカ・ドラン、マイケル・オキーフ ほか
受賞:2016年英国映画賞/脚本賞受賞(ガイ・ヒバート)





♪ AFTER THE GARDEN / NEIL YOUNG





♪ フランシーヌの場合 / 新谷のり子




そんな遊びは禁じよう ~『禁じられた遊び』


終戦記念日といえば、反戦映画かな。

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野口久光 作


なんだかんだで、5回目くらいかな、コレ観たの。
もう、どんな映画かってわかっていたつもりでいたんだけどなあ。

「戦争に巻き込まれて、戦災孤児になってしまった女の子の悲しいハナシ」
・・・と言えば、そりゃそうなんだけど、
それじゃ、世界の名作たるこの作品のフランス映画としての
エスプリというものがまったくないじゃんか、
というわけで、もうちょい深読みしてみた。



モンダイは、戦災孤児になってしまったポーレットが
引き取られた農家の末っ子・ミシェルと “十字架遊び” をすることだよね。
そう、“禁じられた遊び” とは、この “十字架遊び” のことなのだ。
ポーレットは5~6才、ミシェルは7~8才くらいかな。

“十字架遊び” とは、身のまわりで死んでしまった犬や虫やひよこやなんかの
お墓を作ってあげることなんだな。
二人は、大人に内緒で水車小屋に、十字架を立てたお墓をどんどん作っていく。

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ポーレットは、生き物の死というものをまだよくわかっていないようだ。
まだ幼児だし、都会のパリで無菌培養的に育ってきたんだな。
田舎道を一人で歩いている時に、死んだまま抱きかかえていた子犬を
土に埋めて十字架を立ててやることで、愛する者との別離と自分の悲しい気持ちに
決着をつけることをミシェルから学んだ
ばかりなのだ。

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両親が道端でドイツ軍機の機銃掃射で死んだのはそれより少し前だったので、
どうしたらいいのかわからず、両親の体をそのままほったらかしてきてしまった。
だから、ポーレットはお墓を作ってあげる、ということに執着してしまっているのだ。
言ってみれば、ポーレットにとって十字架を立てることは、両親への愛なのだ。



ミシェルは、川べりで佇んでいたところを見つけた時から
ポーレットが大好きになっていた。
同じくらいの歳の友達や年下の子が身のまわりにいないのと、
パリジェンヌのポーレットがとっても素敵に見えたせいなんだろうな。

ミシェルは、ポーレットがとても喜ぶもんだから、
十字架づくりや墓づくりに夢中になる。
そう、ミシェルにとって十字架を立てることは、ポーレットへの愛なのだ。
だから、それがどんどんエスカレートして、
十字架を町の墓場や教会から盗むようになるし、
わざわざ虫やひよこやを殺してまで墓を作ろうとするようになる。




僕は、この映画がいいたいことの一つ、いやとても重要なメッセージが
ここにあるんだと思うんだよ。
ミシェルは結果、ポーレットを愛しているがゆえに、
他者を殺し、神をも冒涜しているんだよな。
ミシェルにとって、誰かが死に、墓に埋めて、十字架を立てることが
愛の証
になっているんだな。
何と言う皮肉。

村上龍さんの古いエッセイか何かに、
「地球上から女がいなくなれば、戦争はなくなる」って書いてたけど、
まさか、この映画を観てそう思ったんじゃないだろうなあ。

「愛は、たくさんの犠牲の上に育まれる」って、
似たようなフレーズをよく聞くけど、いやいや、
僕が言いたいのは男女の愛のことではなくて、
国や同邦人に対する愛、ナショナリズムみたいなもの。

つまり、自ら(自国)を愛すれば愛するほど、
他者(他国)により多くの犠牲を強いることになる、
神をも冒涜することになる。

そんな、ジレンマというか戦争の本質みたいなものを
この映画は描いているんだろうな、ということ。

そうだよな、自国の土地や文化や宗教や民を愛するがゆえに
指導者って戦争をやらかすもんなんだよなあ。
マジで、愛こそがすべてのいざこざの元なのかものかもしれないなあ。
「LOVE&PEACE」なんて、儚いものだからこそ標語になるのかもなあ。



戦争は、“十字架遊び” 。
誰か禁じてくれる大人はいないもんだろうか。

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●禁じられた遊び(Jeux interdits)
1952 フランス
上映時間:87分
監督:ルネ・クレマン
製作:ポール・ジョリ
原作:フランソワ・ボワイエ
脚色:ジャン・オーランシュ、ピエール・ボスト、ルネ・クレマン
台詞:ジャン・オーランシュ、ピエール・ボスト、フランソワ・ボワイエ
撮影:ロベール・ジュイヤール
編集:ロジャー・ドワイア
音楽:ナルシソ・イエペス
セット:ポール・ベルトラン
配給:東和
出演:ブリジット・フォッセー、ジョルジュ・プージュリー、リュシアン・ユベール、
   ジュザンヌ・クールタル、ジャック・マラン、ロランス・バディー、アメデー、
   ルイ・サンテーブ、ピエール・メロヴィー、アンドレ・ワスリー ほか
受賞:第25回(1952年)アカデミー賞 名誉賞受賞(いまの外国語映画賞)
   第7回(1953年)英国アカデミー賞 総合作品賞受賞
   第13回(1952年)ヴェネツィア国際映画賞 金獅子賞受賞
   第18回(1952年)NY批評家協会賞 外国映画賞





♪ Romance Anónimo/ Narciso Yepes




真夏の夜に、冷えすぎない涼をどうぞ 3/3


◆クリーピー 偽りの隣人(Creepy)

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2016 日本
上映時間:130分
監督:黒沢清
脚本:黒沢清、池田千尋
原作:前川裕『クリーピー』
製作総指揮:大角正
エグゼクティブプロデューサー:黒田康太
プロデューサー:深澤宏、住田節子、赤城聡、石田聡子
撮影:芦澤明子
照明:永田英則
編集:高橋幸一
美術:安宅紀史
装飾:山本直輝
録音:島津未来介
音効:柴崎憲治
音楽:羽深由理
音楽プロデューサー:高石真美
スクリプター:柳沼由加里
助監督:海野敦
ラインプロデューサー:山田彰久
プロダクションマネージャー:小松次郎
製作会社:「クリーピー」製作委員会(松竹、木下グループ、
     アスミック・エース、光文社、朝日新聞社、KDDI)
制作会社:松竹撮影所
配給:松竹、アスミック・エース
出演:西島秀俊、竹内結子、川口春奈、東出昌大、香川照之、
   藤野涼子、戸田昌宏、馬場徹、最所美咲、笹野高史 ほか
受賞:第90回キネマ旬報ベスト・テン(2017年)
   ・日本映画ベスト・テン第8位
   第71回毎日映画コンクール
   ・男優助演賞、監督賞、撮影賞、美術賞、録音賞 ノミネート
   第66回ベルリン国際映画祭 正式出品作品
   第40回香港国際映画祭 クロージング上映作品


クリーピーって、どういう意味?

不意を襲われて、心臓がドキッとするようなことは、ほとんどないなあ。
不穏な予兆のせいで、恐怖が忍び寄るというのもないかあ。
予測のつかない展開で、次々と謎が明かされていくおもしろさ
というのもないなあ。
最初からバレバレだもんな。
凍り付くような結末、ということもないわさ。

じゃ、何がコワいんだよ、ってことになるけど、
それはずばり、香川くんの演技だよなー。
これは、コワい!

タイトルの “クリーピー” というのは、Google 翻訳で調べると
creepy = 不気味 っていう意味だな。
うんうん、香川くん、超不気味!

香川くんが好きとか、香川くんって演技すごいよね、
って思っている方なら、必見だなー。

なんせ、この映画を観た「ニューヨーク・タイムス」のマノーラ・ダーギスという記者(?)が
今年の1月に香川照之を「第89回アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされるべき5人」
の1人に選出した
というくらいなんだから。
https://www.nytimes.com/interactive/2017/01/06/movies/critics-oscar-nominees.html?_r=0

情性欠如した性格異常」っていうの?
常に飄々としていて、恐ろしいことをつらーっとやっちゃうんだよな。
ニコニコしていても、異常さ、不気味さが常に彼のまわりに漂っている、って感じ。
そりゃもう、すごい!



元刑事、いま大学で犯罪心理を教える教授をやっている高倉は、
夫婦で新居に引っ越してきた。

お隣の西野さんへあいさつに行ったら、
なんだかいやーな感じの男が出てきた。
こちらの言うことにいちいち否定的だし、ハナシが噛み合わない。
怒っているのか、好意的なのか、態度もコロコロ変わる。

002香川と澪.png


その男が一人で住んでいるのか、と思っていたら、娘もいたのだ。
ある日、その娘が高倉家へ飛び込んできた。
「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」

そう、香川くんは西野という名前ではなかったのだ。
ご近所の老人夫婦に聞けば、西野宅は10年くらい前に引っ越してきたんだけど、
しばらく前から、奥さんの姿を見なくなったとのこと。

娘の苗字は紛れもなく、西野だ。
じゃ、そのコの父母はどこへ行ったの?
さらには、高野の妻はどこに行ったんだ?!

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高倉は、犯罪心理学者として、警視庁刑事の後輩と
8年前の「日野市一家3人失踪事件」の捜査を続けていた。

ある家の家族4人のうちの3人が失踪したままの事件だけど、
残された娘のあいまいな証言から、
高倉は、その家の隣の水田という男がその3人の失踪に関わる
犯人ではないかと睨んでいた。
「家族3人が失踪する前日に、水田がウチを眺めていた」と
残された娘が証言しているのだ。
しかし、いまはその水田家の住人も行方不明だから埒が明かない。

ところがある日、その水田家の中から、
失踪したと思われていた3人と水田家の夫妻2人が、
遺体で発見された
のだ。

え? じゃ、水田を名乗っていた男はいったい誰?
どこへ行ったの?

高倉はある時、この事件の被害者の家と水田家の配置が
いまの自分の家と西野家の配置がそっくり
なことに気づく。

被害者宅(3名不明、娘1名生き残り) = 高倉宅(高倉夫妻)
水田宅(被害者3名の遺体+水田家2名の遺体+行方不明のニセ水田1名)
 = 西野宅(行方不明の西野夫妻+西野娘+ニセ西野1名)

・・・高倉夫妻は、遺体になるということか。
行方不明のニセ水田とニセ西野は、同一人物なのか?




原作は前川裕氏の第15回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
Wikiを読むと、ホントはかなり複雑なストーリーみたい。

映画は、だいぶんシンプルに端折ってあって、
しかも、リアリティと言う意味では、納得のいかないところが
いくつかあるんだけど、まあいいか、って感じ。

だって、ちょっとくらいの不具合なら、
香川くんの演技が全部ふっとばしてくれるしぃ。

★個人的クオリティ度 6.0点
★個人的好きだなあ度 9.0点






♪ On The Road Again (Alternate Take) / Canned Heat





♪ 潮の香り / オフコース





♪ ドライブ / ケツメイシ